近藤鶴代

近藤 鶴代について

近藤鶴代（こんどう つるよ、1901年11月16日 - 1970年8月9日）は、日本の政治史に名を刻んだ女性政治家です。岡山県新見市に生まれ、戦後日本における女性参政権の拡大に寄与した重要な存在でした。彼女は、衆議院議員として4期、さらに参議院議員として2期を務め、日本初の女性国会議員の39人の中の一人であり、2人目の女性閣僚ともなりました。

教育とキャリアのスタート

鶴代は1924年に日本女子大学校家政科を卒業後、山陽高等女学校や岡山県第一岡山高等女学校などで教員として活躍しました。主に家事やマナーを教え、女性の教育に力を注いでいました。彼女の教育者としての経験は、後の政治活動にも影響を与えたことでしょう。

政治活動の始まり

1946年、兄の公職追放を受けて無所属で衆議院に立候補した近藤は、岡山全県区から選出され当選しました。これにより、初めての女性代議士の一人となりました。政界入り後は日本自由党、民主自由党、自由党に所属し、著名な政治家としての道を歩みました。1948年には、第2次吉田内閣において外務政務次官に任命され、重要な役割を果たしました。

彼女は、初当選から4期連続で当選したものの、1953年と1955年の総選挙で落選し、政治活動の波乱が続きました。しかし、1956年の第4回参議院議員通常選挙では再び岡山地方区から当選し、政界に復帰を果たしました。この時、自由民主党の大野伴睦の派閥に参加し、さらなる影響力を持つこととなりました。

女性閣僚としての活躍

1962年に第6回参議院議員通常選挙で再選された近藤は、同年の内閣改造で科学技術庁長官兼原子力委員長として入閣します。彼女は中山マサに次ぐ2人目の女性閣僚として知られ、大野派との関係を良好に保つための起用であったとの見方もあります。このような背景から、彼女は特に重要な政治的な位置を占めました。

政界引退と晩年

1968年、時の参院選にリウマチの影響で出馬を断念し、政界からの引退を決意しました。その後1970年に68歳で亡くなり、その死をもって勲一等瑞宝章が追贈され、従七位から従三位に叙されました。

近藤鶴代は、常に和服で公務を行い、女性らしさを大切にしながらも、熱心な改憲論者としても知られていました。彼女の生涯は、進歩的な女性政治家としての道を切り開いた象徴的なものと言えるでしょう。

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