連島町

連島町（つらじまちょう）とは

連島町は、1953年に倉敷市に編入されるまで、岡山県浅口郡に存在した町です。現在の倉敷市水島地域の一部を構成しています。ここでは、町制前の連島村についても解説します。

歴史

都羅島から連島へ

その昔、連島は「都羅島（つらしま）」と呼ばれ、吉備の穴海と呼ばれる海域に浮かぶ島でした。中世から近世にかけて干拓事業が進められ、徐々に陸続きとなっていきました。

海上輸送の中継地として発展

陸地化後、連島は東西の高梁川河口に位置する地理的特性から、海上輸送の中継地として栄えました。江戸時代には成羽藩による干拓・新田開発も行われました。

港町から工業地帯へ

明治時代の高梁川改修工事や輸送手段の変化により、連島は港町としての機能を失います。しかし、1941年に三菱重工業水島航空機製作所が建設されると、水島市街が形成され、工業地帯へと変貌を遂げました。

地理

亀島山

町内には標高78mの亀島山があります。戦時中には、三菱重工業水島航空機製作所の地下工場が建設され、多くの朝鮮人が労働力として動員されました。

都羅の小径

「都羅の小径」と呼ばれる道は、かつての海岸線に沿って、古い町並みや史跡を結んでいます。

連島村の変遷

1903年に合併する前の連島村は、現在の倉敷市水島地域のうち連島地区東部に位置していました。

行政

明治時代には、戸長役場が設置され、連島村と亀島新田村を管轄していました。

経済

レンコンとゴボウ

連島は、粘土質の土壌を生かしたレンコン栽培と、高梁川跡地の砂地を利用したゴボウ栽培が盛んです。現在では西日本有数の産地として知られ、「連島れんこん」「連島ごぼう」は倉敷ブランドにも認定されています。

沿革

連島は、成羽藩領、幕府領などを経て、1875年に大江村と合併し大江連島村となりました。その後、矢柄村との合併、分村を経て、1903年に鶴新田村、西之浦村、亀島村と合併し、新たな連島村が発足。1912年に町制を施行しました。

1941年には三菱重工業が水島航空機製作所を建設しましたが、1945年の水島空襲で爆撃を受けました。戦後の1953年、倉敷市に編入され、連島町は廃止されました。

主要施設（当時）

連島町役場（現：連島公民館）
連島町立水島小学校（現：倉敷市立水島小学校）
連島町立西浦小学校（現：倉敷市立連島西浦小学校）
連島町立連島東小学校（現：倉敷市立連島東小学校）
連島町立連島南小学校（現：倉敷市立連島南小学校）
連島町立連島北小学校（現：倉敷市立連島北小学校）
連島町立連島中学校（現：倉敷市立連島中学校）
水島朝鮮学校（現：岡山朝鮮初中級学校）

出身著名人

三宅高雅（豪商）
三宅西浦（画家）
三宅高幸（討幕運動家）
三宅碩夫（弁護士）
薄田泣菫（詩人）
大本百松（大本組創業者）
* 岡本唐貴（洋画家）

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