連島地区

倉敷市連島地区

連島地区は、岡山県倉敷市水島地域の西北部に位置し、かつての浅口郡連島町にあたります。高梁川下流の河口付近東岸に広がるこの地区は、連島山塊と呼ばれる独立丘陵とその南部の平野部から成り立っています。

地理と景観

連島山塊周辺の山麓には古い集落が点在し、平野部は水島臨海工業地帯のベッドタウンとして発展しました。住宅地やロードサイド店舗が立ち並ぶ一方で、鶴新田や江長・北面など、田畑が残る地域も存在します。丘陵部には大型住宅地が造成され、人口は倉敷市への編入時に比べて大幅に増加しました。

歴史

かつて連島は、備前国児島郡に属する都羅島という島でした。中世には都羅島庄という荘園が存在し、高梁川の河口に近い内海湊として栄えました。戦国時代には毛利氏の支配下に入り、江戸時代にかけて干拓が進み、徐々に陸地化されました。寛永6年には連島が陸地となり、高梁川によって形成されたデルタ地帯の一部となりました。

18世紀以降には、連島南側でも新田開発が進み、綿花の栽培地として発展しました。連島商人は全国を行商し、綿関連の商いで活躍しました。また、イグサの栽培も盛んでした。

近代に入ると、綿作は衰退しましたが、蓮根栽培が盛んになり、江長地区などではゴボウの生産も始まりました。現在では、連島レンコン、江長ゴボウ、連島ゴボウなどがブランド化されています。

地域

連島地区は、鶴新田、西之浦、亀島、矢柄、連島、北面、旭丘などの地域に分かれています。

鶴新田: 干拓地で、農業が盛んな地域です。特にレンコンが特産品として知られています。
西之浦: 連島地域の中枢的な地区で、かつて連島町役場が置かれていました。水島工業地帯の造成に伴い、宅地開発が進みました。
亀島: 連島山塊中部の矢柄の南方に広がる平地で、近世の干拓地です。地区南端部には亀島山という丘があります。
矢柄: 連島山塊の中部に位置し、源平水島合戦に由来する宝島寺があります。
連島: 連島地域の東部に位置し、詩人・薄田泣菫の出身地です。
北面: 連島山塊北側一帯の地区で、他の地域とは異なる特徴を持っています。
* 旭丘: 新興住宅地を中心とした地区です。

産業と特産品

連島地区では、米、レンコン、ゴボウ、ショウガなどの農業が盛んです。かつては綿花やイグサも栽培されていましたが、現在は衰退しています。製造業では、酒造や、かつて盛んだったすだれ、綿加工品、イグサ加工品などが挙げられます。

交通

水島臨海鉄道水島本線が地区内を通り、浦田駅が利用できます。また、国道429号、国道430号などの道路が整備されています。

主な施設

連島地区には、連島公民館、水島警察署、小学校、中学校、幼稚園、保育園、郵便局、金融機関、医療機関、企業事業所、商店、娯楽施設、神社仏閣など、様々な施設があります。

沿革

連島地区は、明治時代に合併・分村を繰り返し、明治36年に連島村が誕生しました。明治45年に町制を施行し、昭和28年に倉敷市に編入合併されました。

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