週刊テレビ広辞苑

週刊TV広辞苑について

『週刊TV広辞苑』は、1988年の4月から1989年の3月までよみうりテレビで放送されたコントバラエティ番組です。毎週月曜25:10から放送され、槍魔栗三助（現在の生瀬勝久）や上海太郎などの出演者が登場し、様々なコントを繰り広げました。深夜の放送でありながら、独特のスタイルと笑いを提供し、視聴者に愛される番組となりました。

概要

この番組は、特に大学の学園祭での出張ライブを放送するなど、参加型の要素を取り入れていました。関西ローカルとして始まりましたが、その後日本テレビでも放送されるようになりました。最初は千葉テレビでの放送も含まれ、関東地方の視聴者にも広がりました。番組自体は終了した後も、ほぼ同じメンバーで『現代用語の基礎体力』や『ムイミダス』などに引き継がれ、シリーズとして続いていきました。

番組の構成

『週刊TV広辞苑』の特徴的な点は、毎週50音の中から1つの音を選び、その音で始まる言葉をテーマにしたコントを披露する形式を採用していたことです。最初の放送では「あ」の音をテーマにし、コントの冒頭には岩波書店の『広辞苑』からの引用が加えられていました。このスタイルが視聴者の興味を引き、毎回新たな楽しみを提供していました。

番組のオープニングでは、その週のテーマに合わせたカラフルな映像が流れ、その後にコントが続くという流れが確立されていました。エンディングではウィルソン・ピケットの名曲「ダンス天国」が流れ、視聴者を心地よい気分にさせる演出も見受けられました。

シリーズコント

番組内で展開されたコントは多岐にわたり、具体的なテーマに基づいたシリーズが数多く存在しました。「三バカ大学生」シリーズでは、貧乏大学生の苦悩を描写した一方で、「〜づくし」シリーズでは設定やセリフ遊びを通じて駄洒落漫才を楽しまれました。また、「早まるなぁ〜!!」シリーズや「静電気恐怖症」シリーズのように心の内を描写するコントもあり、視聴者に新たな視点を提供していました。

特に「フールブラザーズ」コントにおいては、視覚的演出が強調され、字幕を持いて無声映画のようなスタイルで展開されることで、独自のテイストを持った作品に仕上げられました。

主な出演者とスタッフ

主要な出演者には槍魔栗三助や上海太郎、はりけーんばんびなどがあり、彼らはコントの中心的存在となっていました。番組の制作には、放送作家として名が知られる倉本美津留など多くのクリエイティブな人々が関わっていました。番組の成功は彼らの代替わりが主因となり、関西ローカルながらも広く認知を受けるきっかけとなったのです。

視聴者参加型の企画

視聴者との関わりも大切にされ、番組の終わりには視聴者プレゼントの企画が行われ、視聴者の関心を集めていました。特に「番組特製どんぶり鉢」など、多くの人々が参加し、盛り上がりを見せました。

終わりに

『週刊TV広辞苑』は短い期間ではありましたが、独特な笑いと魅力的な出演者たちによって、多くの視聴者に愛された番組として記憶されています。その後の類似番組へと受け継がれることで、持続的な影響をもたらしました。コントバラエティの新たなスタンダードを切り開くこととなったこの番組は、今も多くのファンに語り継がれています。

もう一度検索