進歩党 (日本 1896-1898)

進歩党概要

進歩党（しんぽとう）は、1896年3月1日に明治時代中期に設立された日本の政党です。政治的な背景において、進歩党は立憲改進党、立憲革新党、大手倶楽部、帝国財政革新会、中国進歩党などの様々な団体が合同して結成されました。これにより、国会では99名の代議士がこの政党の一員となったのです。

代表者と方向性

党の事実上のリーダーは大隈重信でしたが、正式には役職には就いていませんでした。形式的には犬養毅や尾崎行雄、大東義徹、柴四朗（通称・東海散士）、長谷場純孝などの総務委員が代表役を務めていました。進歩党は「国権拡張」「責任内閣」「財政整理」といった政策を掲げ、多くの支持を受けました。大隈の人気も後押しとなり、結成直後には党員数が5万人に達しました。

政権との関係

1896年9月、大隈が外務大臣として松方内閣に入閣したことが、政党と政府の連立の先駆けとなりました。この内閣は「松隈内閣」と称され、進歩党の支持者からの期待が高まり、同年内にさらに1万人が新たに入党しました。内閣では新聞紙条例の改正や金本位制の導入などが進められ、多くの成果を上げました。

内閣との対立と離脱

しかし、松方の誕生した政治基盤内には反進歩党派の勢力が存在しており、次第に厳しい対立が起きました。特に財政難解決のために「地租増徴」の案が浮上したことで、進歩党は1897年10月31日に提携を断絶する決議を行いました。その後、進歩党から政府に参加していた幹部が罷免され、大隈も外務大臣を辞任し、政権から離脱します。この後、松方内閣は短期間で総辞職に追い込まれました。

進歩党の衰退

1898年3月15日に行われた第5回衆議院議員総選挙では、進歩党は104議席を獲得しましたが、自由党には僅かに及びませんでした。その後、伊藤内閣は自由党との連立交渉を行うも失敗し、進歩党と自由党の間では連携が進み、藩閥政府と対立が激化しました。進歩党はこの過程で自由党と合同して憲政党を結成し、一度その役割を終えます。

その後の展開

憲政党設立直後、第3次伊藤内閣は政権運営に困難をきたし総辞職します。その後、大隈は党内から隈板内閣を経る形で初の政党内閣として首相に就任しましたが、政権運営の難しさが露呈したことが原因でこの内閣も長続きせず、最終的には解党となります。

進歩党はその後、歴史的に立憲民政党へと集約され、日本の二大政党制の形成に大きな影響を及ぼしました。進歩党の誕生とその後の展開は、日本の近代政治の重要な一環を成しており、当時の政局における重要な役割を果たしたことは評価されるべきです。

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