遊々人生

遊々人生

『遊々人生』は1988年4月22日にハドソンからリリースされたPCエンジン用のボードゲームで、家庭用ゲーム機における『人生ゲーム』の初のデジタル版として位置付けられています。このゲームは、最大5人まで同時にプレイ可能で、マルチタップにも対応しているため、友達や家族と一緒に楽しい時間を過ごすことができます。プレイヤーはコンピュータと対戦することもでき、ルーレットを回してボード上を進むという、オリジナルのボードゲームと同様の流れで進行します。

ゲームの流れとルール

プレイを始める際には、プレイヤーとコンピュータの名前を登録し、ルーレットで順番を決定します。キャラクターの外見や色も選び、いよいよゲームがスタートします。全プレイヤーは2,500ドルの所持金から始まり、まずはビジネスコースかプロコースのどちらに進むかを選択します。プロコースを選んだ場合は、授業料500ドルを支払って学び始めます。最終的には、最も多くの所持金を持つプレイヤーが勝利し、全員がゴールに到達した後に順位が決まるというルールです。

職業とイベント

本作には9種類の職業があり、特定のマスに止まることで新たな職業に転職することができます。職業の例として、サラリーマン（給料8,000ドル）、アナウンサー（給料20,000ドル）、医者（給料25,000ドル）などがあり、それぞれ給与が異なります。特に、パイロットは給料が30,000ドルと最も高い職業の一つです。アイドルスターやアルバイターは、ルーレットの結果によって給料が大きく変動します。

ゲーム内にはさまざまなイベントが用意されています。例えば、空から遺産が降ってきて180,000ドル獲得するチャンスや、台風で全財産を失ってスタート地点へ戻るなど、運に左右される要素も非常に多いです。また、結婚イベントでは他のプレイヤーから祝福としてお金をもらえますし、転職やラッキーチャンスなどのイベントもプレイヤーに戦略的な選択を求めます。

マスの種類とその効果

ゲームボード上のマスには、特定の効果を持つものが多数存在します。例えば「給料日」マスでは、自分の職業に応じた給料を獲得でき、「結婚」マスでは祝福の金銭を得るチャンスがあります。他にも、株を買うチャンスや、高額出費を強いられるマスも存在し、これらの要素はプレイに緊張感をもたらします。

開発背景

このゲームのメインプログラマーは飛田雅宏氏で、過去に『桃太郎伝説』や『桃太郎電鉄』でもチーフプログラマーを務めていました。その際、実際のボードゲームの複雑さを抑え、楽しさを引き出すための工夫が必要だったと語っています。また、ゲームのテレビCMには高橋名人が出演し、プレイヤーである彼自身がこのゲームの魅力を伝えていました。

『遊々人生』は、ファミリーや友人との楽しいひと時を提供するボードゲームとして、今も多くのファンに親しまれています。デジタルでの体験が可能なこのゲームは、従来のボードゲームの楽しさを新たな形で届けてくれる存在です。

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