道の駅とみうら

概要

千葉県南房総市、房総半島の海岸線に沿って走る国道127号沿いに位置する「道の駅とみうら」は、千葉県内で最初に登録された道の駅です。この駅は、かつて全国でも有数のビワの生産地であった富浦町（現在の南房総市の一部）にちなんで「道の駅とみうら枇杷倶楽部」と名付けられました。地域の特産品であるビワを中心とした振興に取り組み、開業以来、多くの来訪者を集め、その活動は地域社会の活性化に大きく貢献しているとして高い評価を受けています。

歴史

道の駅とみうらの歴史は、千葉県の道の駅制度の始まりと共にあります。1993年 4月22日、県内第一号として道の駅に登録され、同年8月25日に正式名称である「道の駅とみうら枇杷倶楽部」として命名されました。そして、1993年 11月27日に満を持して開業を迎えます。開業当初は年間10万人の利用者数を見込んでいましたが、その魅力は着実に浸透し、2002年度には年間60万人もの人々が訪れる人気施設へと成長しました。

道の駅としての評価も非常に高く、2000年3月には全国の数ある道の駅の中から全国道の駅グランプリの最優秀賞に輝きました。地域の特産であるビワの振興にも積極的に取り組み、2004年11月には一時途絶えていたびわワインの製造・販売を復活させました。さらに、2006年1月にはびわ葉茶を製造するための工場を新たに設置し、施設全体のリニューアルオープンも実施しました。こうした多角的な取り組みや地域貢献が認められ、2006年8月には道路功労者として表彰されています。また、2015年度には、先進的な取り組みや他の模範となる点が評価され、国土交通省によって全国モデル「道の駅」の一つに選定されました。

施設

道の駅とみうらには、休憩機能はもちろんのこと、地域の特産品を扱う物販施設や飲食施設などが充実しています。

主要施設である「枇杷倶楽部」は、1階に特産品や土産物を販売する「枇杷倶楽部ショップ」、軽食や飲み物を提供する「枇杷倶楽部カフェ」、観光情報を入手できる「インフォメーションコーナー」、インターネットなどが利用可能な「マルチメディア情報通信コーナー」を配しています。2階には、イベントや展示会などに利用できる多目的スペース「アトリウム」や「ギャラリー」が設けられています。

その他、施設利用者のための駐車場が整備されており、乗用車65台、大型車15台、身体障害者用4台の駐車スペースを確保しています。また、清潔なトイレ設備（男性用10、女性用8、身体障害者用1）と公衆電話も完備しています。

アクセス

道の駅とみうらへのアクセスは多岐にわたります。

自動車：国道127号沿いに位置しており、近隣には富津館山道路の富浦インターチェンジがあります。
鉄道：JR内房線の富浦駅から徒歩でおよそ15分程度です。
高速バス：国道127号を挟んだ向かい側のロータリー内に高速バスストップが設置されています。バス利用者のための駐車場も備えられており、パークアンドライドにも対応しています。また、館山日東バスの市内線や南房総市営路線バス（青木山方面行）も乗り入れています。
東京駅、新宿駅、千葉駅・蘇我駅、横浜駅・羽田空港など、各方面からの高速バスが停車します（多くの下り便は降車専用）。

周辺施設

道の駅周辺には、連携する施設や地域住民のための施設などが点在しています。

隣接地には、1999年2月6日にオープンした「とみうらマート」があります。ここでは、地元で採れた新鮮な農産物や加工された水産物などを販売しており、軽食コーナーも設けられています。

また、近くには保健福祉施設である「とみうら元気倶楽部」があります。この施設には、足湯や銭湯、ジム、多目的ホール、図書館などが併設されており、地域住民の健康増進や交流の場となっています。とみうら元気倶楽部の駐車場には高速バスのバスターミナルも併設されており、交通結節点としての機能も担っています。

その他、地元の農産物などを扱う「お百姓市場」なども周辺に位置しています。

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