道場 (さいたま市)

道場（どうじょう）について

道場（どうじょう）は、埼玉県さいたま市桜区に位置する町名であり、現在は道場一丁目から五丁目と大字道場に分かれています。住居表示が実施され、郵便番号は338-0835です。この地域には、かつて存在した油面（あぶらめん）の歴史も引き継がれています。

地理的特徴

道場は埼玉県さいたま市桜区の西部にあたる荒川低地の沖積平野に位置しており、周辺には桜区役所や記念総合体育館などの公的施設もあります。住宅街は新六間道路を中心に広がり、特に2008年に建設された大型マンション「サクラディア」により人口が増加しました。この地域は鉄道駅から距離があるため、交通の便が良くない状況がありますが、サクラディアでは武蔵浦和駅への直行バスを運行し、利便性を高めています。とはいえ、幹線道路の渋滞が慢性的に発生しており、特に通学路では歩道が狭い場所や未整備な箇所も見られるため、安全面に課題があります。

現在、道場三丁目と町谷四丁目では新たな都市計画道路が建設中であり、数年後には整備された歩道が完成すると期待されています。荒川堤外地周辺には、大字道場の残部や入会地由来の飛地が点在し、主に秋ヶ瀬公園の敷地が広がっています。

歴史的な背景

道場の歴史は古く、江戸時代から存在していました。武蔵国足立郡与野領に属する道場村がその起源であり、1591年頃にはこの地域の記録が見つかっています。道場の名称は、建久年間（1190年 - 1199年）に畠山重忠が掘り出した観音像を安置するための道場が設立されたことに由来しています。

また、この村には古くから円乗院が存在し、慶長年間（1596年 - 1615年）には現在の場所に移転しました。村高は時代によって変遷し、化政期には70軒の戸数を持ち、東西南北でおおよそ7町を擁していました。江戸時代には物資輸送の拠点となる道場河岸も開設され、地域の発展に寄与しました。

明治時代に入ると、道場村は様々な変革を経て、大宮県、浦和県を経て埼玉県に属することとなりました。1889年には土合村が成立し、道場もその一部となります。1955年には浦和市に編入され、大字道場となりました。

1985年には住居表示が実施され、道場は道場一丁目から五丁目に分かれましたが、この際に大字油面は消滅しました。2001年に浦和市がさいたま市に合併し、現在の町名として位置づけられています。

教育と交通の状況

道場地域には市立の小・中学校があり、それぞれの学区が設定されています。しかし、鉄道駅は近くにないため、最寄り駅へのアクセスは歩行やバス利用であるため、交通面には改善が求められています。埼玉県道57号や新開通などの道路が通っており、地域内の交通網は発展していますが、くさびの形での交通渋滞が地域の悩みでもあります。

まとめ

道場は歴史、地理、交通、教育が交錯する地域であり、今後の整備や発展が期待されるエリアです。地域への理解を深め、さらなる発展を見守ることが重要です。

もう一度検索