達磨寺 (高崎市)

少林山達磨寺

少林山達磨寺は、群馬県高崎市にある黄檗宗の寺院です。鼻高丘陵の北斜面に位置し、禅寺としての静けさをたたえています。山号は少林山。

歴史

寺の創建については、1881年の火災で古文書が焼失したため、詳しいことは分かっていません。しかし、煩鐘の鐘銘に正徳2年（1712年）の記述があったことから、少なくともこの頃には存在していたと考えられています。

寺の創建には諸説あり、元禄10年（1697年）に前橋藩主・酒井忠挙が東皐心越禅師を迎えて建てられたという説や、享保7年（1722年）に酒井忠知が鎮護国家・武運長久を祈願して開山したという説があります。また、古くからあった観音堂に、延宝年間（1673年～1681年）に一了が達磨禅師の像を安置したのが始まりという説もあります。

当初は曹洞宗でしたが、明治時代に黄檗宗に改宗しました。

縁起だるま発祥の地

達磨寺は、縁起だるま発祥の地として広く知られています。境内の達磨堂には、日本各地から集められた様々なだるまが展示されています。毎年1月6日から7日にかけて開催される少林山七草大祭だるま市は、多くの人々で賑わいます。このだるま市は、九代目の東嶽禅師が、天明の大飢饉で困窮した村人を救うため、一筆だるまのお札をもとに張り子だるまの作り方を教えたのが始まりとされています。

文化財

洗心亭（県指定史跡）: 日本建築を紹介した建築家ブルーノ・タウト夫妻が、1933年から約2年間滞在し、著作に専念した場所です。
達磨大師立像（市指定文化財）

ブルーノ・タウトと達磨寺

建築家ブルーノ・タウトは、1933年から1936年まで達磨寺の洗心亭に滞在しました。彼はここで日本の文化や建築に触れ、多くの著作を執筆しました。また、助監督時代の黒澤明が脚本化した「達磨寺のドイツ人」の舞台にもなっています。

交通アクセス

関越自動車道 前橋ICから20分、高崎ICから30分
上信越自動車道 藤岡ICから30分、松井田妙義ICから35分
JR高崎線 高崎駅からタクシーで15分、高崎市内循環バスぐるりん少林山線で20分
JR信越本線 群馬八幡駅からタクシーで5分

参考文献

田島武夫 著、高崎市役所秘書課 編『高崎の名所と伝説』高崎中央ライオンズクラブ、1973年、3-4頁。

外部リンク

少林山達磨寺

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