遙照山

遙照山（ようしょうざん）は、岡山県南西部に位置する山であり、その山域は浅口市（鴨方町・金光町）と小田郡矢掛町に跨っています。山頂は浅口市に位置し、標高は405メートルです。

かつては鴨方町から矢掛町へ通る際の主要な経路として山越えが利用されていましたが、地元住民の長年の要望に応え、トンネルが建設されました。これにより、交通の便が大幅に向上し、地域間の交流がより活発になりました。また、天文台が設置されている竹林寺山が隣接しており、遙照山へ向かう道路は竹林寺山との分岐点まで同じルートを共有しています。

山頂付近からは、岡山平野を一望できるだけでなく、瀬戸内海や遠く四国の山々まで見渡せる、まさに絶景と呼ぶにふさわしい眺望が広がります。特に夜間には、美しい夜景スポットとして多くの人々が訪れ、その光景を楽しんでいました。

山頂周辺は、総合公園として整備されており、自然を満喫できる広大な敷地が広がっています。公園内には、四季折々の花々が咲き誇り、訪れる人々を魅了しています。また、温泉施設も併設されており、ハイキングや観光の後に、ゆったりと温泉に浸かって疲れを癒すことができます。

かつては宿泊施設として、遙照山ホテル（旧かんぽの宿遙照山）が存在しましたが、2013年より休館となり、運営会社は2015年に倒産しました。しかし、金光町側にはHotel the view瀬戸内（旧遥照山荘）が営業しており、宿泊客を受け入れています。

交通アクセスについては、かつては井笠鉄道（現：井笠バスカンパニー）により路線バスが運行されていましたが、2011年3月に廃止されたため、公共交通機関でのアクセスは困難となっています。現在では、自家用車またはタクシーを利用する必要があります。

山陽自動車道 鴨方ICより車で北進約16分（約6.5km）
JR鴨方駅より車で約22分（約10km）

かつては多くの観光客で賑わっていた遙照山ですが、交通手段の変化や施設の閉鎖などにより、近年は訪れる人が減少傾向にあります。しかし、その美しい景観や自然は今も変わらず、訪れる人々を魅了し続けています。今後の観光資源としての活用が期待されています。

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