遠戸島

遠戸島（とおどしま、とおとじま、とうどしま）

遠戸島は、愛媛県の南部に位置する宇和海にある無人島で、行政上は宇和島市に属しています。この島は、戸島の本浦地区から南東に約1.4kmの場所に位置し、戸島の属島として知られています。古くは「遠渡島」と表記されていた記録もあります。

地理と自然

島の面積は0.17平方キロ[[メートル]]、標高は124メートルです。島全体が足摺宇和海国立公園の特別地域に指定されており、豊かな自然が保たれています。

歴史

かつての利用

昭和30年代の中頃まで、戸島の人々は牛鬼の材料となる竹を採るために、毎年子供たちを遠戸島に派遣していました。当時、牛鬼は毎年作り替えるのが一般的でした。

開拓と放棄

1956年（昭和31年）、戸島の本浦地区から11戸の住民がこの島を開拓地として入植しました。1959年（昭和34年）には10ヘクタールの畑が開かれましたが、1963年（昭和38年）頃からネズミによる被害が深刻化しました。このネズミ害は、戸島だけでなく宇和島市一帯、さらには南宇和郡の沿岸部にも及ぶ「ねずみ騒動」として知られています。結局、1965年（昭和40年）には島を放棄し、全ての住民が本浦に戻りました。

その後

1972年（昭和47年）には、宇和海村がこの島を取得しました。観光開発の計画もありましたが、実現には至っていません。

現在の状況

現在、島内には蛇が多いと言われており、戸島の住民もあまり近づかないようです。静かな無人島として、自然がそのまま残っています。

参考文献

角川書店『角川日本地名大辞典38愛媛県』1981年
愛媛新聞社『愛媛県百科大辞典』1985年

関連項目

宇和島市
ねずみ騒動

外部リンク

* 戸島・遠戸島 - 日本の島へ行こう

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