遠藤三郎 (陸軍軍人)

遠藤三郎の生涯と業績

基本情報

遠藤三郎（えんどう さぶろう、1893年1月2日 - 1984年10月11日）は、日本の陸軍軍人で、最終的には中将に昇進した人物です。彼は、陸軍士官学校26期および陸軍大学校34期を恩賜で卒業し、その後、様々な軍歴を積んできました。

生い立ちと教育

山形県に生まれた遠藤は、呉服商の家に育ちました。高等小学校を経て、陸軍の幼年学校へと進み、優れた成績で陸軍士官学校を卒業しました。入隊後、少尉としてのキャリアが始まり、その後も陸軍砲工学校や陸軍大学校などで教育を受け、教官としての職務も務めました。

軍歴の進展

遠藤は、関東大震災時には救済活動にも尽力しましたが、誤解を招く形となる出来事に巻き込まれることもありました。その後、フランス陸軍大学校への留学を経て、様々な軍部で役職を歴任しました。彼は満州事変において重要な作戦に参加し、航空兵科に転科後は、ノモンハン事件などの際に重要な立場で活動しました。

航空士官学校長としての役割

1942年12月に中将に昇進した遠藤は、陸軍航空士官学校の校長に就任し、航空機の規格統一や兵器産業の国営化に取り組みました。その後、終戦を迎えると、日本の軍人として徹底抗戦を唱え、降伏に反対する姿勢を見せました。終戦後は巣鴨プリズンに収監されましたが、戦後は農業に従事し、しばらくの間民間人としての生活が続きました。

戦後活動と思想

彼は公職追放を受けた後、護憲運動や反戦運動に参加し、憲法擁護国民連合の結成にも関与しました。1956年には毛沢東との対話があり、彼の軍に対する意義を問う発言がありました。これは彼の軍歴と戦後の活動を融合させる重要な出来事でもありました。

日誌と著書

遠藤は長年にわたり、膨大な数の「日誌」を残しました。これらは日本近現代史における貴重な一次資料となり、専門家による研究の素材となっています。彼の著書である『日中十五年戦争と私 - 国賊・赤の将軍と人はいう』では自身の経験と見解を伝えています。

結論

遠藤三郎は、陸軍中将という地位にあった時代を超え、戦後には平和を望む活動を展開した人物です。その生涯と業績は、今なお歴史的な教訓をもたらしており、彼の残した資料は歴史の理解に貢献しています。

もう一度検索