遠藤卓司

遠藤卓司：テーブルトークRPG界の革新者

遠藤卓司（えんどう たくじ）は、1970年12月22日生まれ、東京都出身のテーブルトークRPG（TRPG）デザイナー、ライターです。彼は、ゲームルールの構築に卓越した才能を発揮し、特にシステムデザイナーとして広く知られています。現在は、ファーイースト・アミューズメント・リサーチ（FEAR）に所属し、「えんどーちん」の愛称で親しまれています。

経歴と功績

遠藤卓司の最大の功績は、FEAR製のゲームに多く見られる独自のシステム概念、特にシーン制やシナリオハンドアウトといった革新的な要素を構築したことです。これらのシステムは、TRPGのゲームプレイをよりスムーズで戦略的にし、多くのプレイヤーに支持されています。

彼の商業デビューは、1996年に井上純弌がメインで開発していた『天羅万象』への参加でした。井上純弌、そして同じくゲームデザイナーの久保田悠羅とは学生時代からのゲーム仲間であり、この縁が彼のTRPG業界への足がかりとなりました。

その後、『トーキョーN◎VA 2nd Edition』のサプリメント『カムイST★R』のメインデザイナーとして起用されたことがきっかけでFEARに入社。1998年には『トーキョーN◎VA The Revolution』のシステムデザインを担当し、ここで初めて「シーン制」のシステムを本格的に導入しました。このシステムは、その後のFEAR作品に大きな影響を与え、遠藤自身もFEARの主要な製作スタッフとして活躍することになります。

2002年には、井上純弌からの依頼で『アルシャード』のゲームシステムを設計しました。井上が『アルシャード』に求めたのは、TRPGファンのためのスタンダードなTRPGであり、そのためには「みんなが考える標準的な判定しか搭載していない」システムが必要でした。遠藤はこの難題を見事にクリアし、『アルシャード』を国産TRPGにおける一大ムーブメントへと押し上げました。また、『アルシャード』のゲームシステムは、後のスタンダードRPGシステム（SRS）のベースとなり、遠藤自身もSRSをプラットフォームとするTRPG『世界樹の迷宮SRS』のゲームデザインを手がけています。

また、遠藤卓司はリプレイ・プレイヤーとしても活躍しており、数多くの作品に参加しています。

主な作品

テーブルトークRPG

世界樹の迷宮SRS
サイキックハーツ
エースキラージーン
ナイトウィザード The 2nd Edition（システムデザイナー）
アルシャード（システムデザイナー）

リプレイ・プレイヤー参加作品

セブン＝フォートレス（ザーフィ役）
フォーラの森砦
フレイスの炎砦
シェローティアの空砦
ダブルクロス
ドゥームズデイの魔獣（加賀十也役）
Chorome Dome（加賀十也役）
京城月影録（嵯峨童子役）
災厄の聖杯（嵯峨童子役）
ダブルクロス・リプレイ・オリジン 破滅の剣（春日怜央役）
ナイトウィザード
月は無慈悲な夜の女王（月代一臣役）
天の光はすべて星（荒戸夏姫役）
アルシャード
砂漠の異教神（ヴィヴィアン役）
希望（ゆめ）へのコンタクト（服部雷火役）
君といるセカイ（リョージ・R・クエスター役）
アルシャードセイヴァーRPGリプレイ（真儀イスカ役）
異能使い
漆黒の顎（ディオ・マックスウェル役）
デモンスレイヤー～葬魂鬼～（ディオ・マックスウェル役）
エンゼルギア
歌声は誰がために（アンネローゼ・根来）
銀翼の救世主（才賀政一）
アリアンロッドRPG
アリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロス（ダイン）
アリアンロッド2E・リプレイ・キャプテンRED（リチャード・エリック・ダイアモンズ）
その他
異界戦記カオスフレアリプレイ ブライトストリング（ミステル）
スターレジェンドリプレイ 星に願いを（クロウ）
天羅WAR リプレイ Train Kept A-Rollin'（リチャード・フォレスター）
* ビーストバインド トリニティリプレイ　人魔邂逅～エゴイスティック・ユートピア～（刻裏グラ）

遠藤卓司は、その革新的なシステムデザインと、プレイヤーとしての魅力的な演技を通じて、TRPG界に多大な貢献をしています。彼の今後の活躍から目が離せません。

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