遠藤竜志

遠藤 竜志（えんどう りゅうじ）

1976年4月17日、埼玉県八潮市に生まれる。プロ野球の元投手。

高校時代から社会人へ

修徳高校に進学し、硬式野球部でプレーした。2年生の夏には、後にプロで活躍する高橋尚成の控え投手として全国高等学校野球選手権大会に出場。チームはベスト8まで勝ち進んだが、遠藤自身は登板機会を得られなかった。秋からはエースの座を掴み、140km/hを超えるストレートを武器にチームを牽引する。

しかし、この頃から右肩に痛みを抱えるようになる。さらに3年生となった1994年の6月には右肘に炎症を起こし、医師から投球を禁じられた。そのため、最後の夏となった全国高等学校野球選手権東東京大会では、投手ではなく四番・中堅手として試合に出場。安田学園との4回戦では、チームの窮状を前に登板を強く希望したが、監督に制止されマウンドに立つことは叶わず、チームも敗退した。

高校卒業後、社会人野球のNTT関東に進む。入社3年目の1997年には、リリーフとして頭角を現した。同年の都市対抗野球大会には、立石尚行とともに川鉄千葉の補強選手として出場。チームのベスト4進出に貢献した。この社会人での活躍、特に長身から投げ下ろされる最速145km/hのストレートが高く評価された。

プロ入りと広島での日々

1997年のプロ野球ドラフト会議において、遠藤は広島東洋カープを逆指名。ドラフト1位という高評価を受けて入団した。担当スカウトは渡辺秀武。当時の契約金は出来高払いを含めて1億5,000万円、推定年俸は1,300万円だった。広島には修徳高校の1学年上の先輩である玉木朋孝がおり、再びチームメイトとなった。当時の広島投手陣は立て直しが急務とされており、遠藤には将来的に先発ローテーションの一角を担う存在として大きな期待が寄せられていた。

プロ1年目の1998年は、二軍で投球フォームの修正に取り組み、シーズン途中の6月6日に一軍初登板を果たした。この試合は岩手県営野球場で行われたヤクルトスワローズ戦で、9回表にチームの3番手として救援登板し、1イニングを無失点に抑えた。初奪三振は同年6月17日のヤクルト戦（明治神宮野球場）で、廣田浩章から見逃し三振を奪っている。

プロ2年目となった1999年シーズン、チーム防御率がリーグ最下位に低迷する投手陣の中で、遠藤は主に中継ぎとして登板し、小山田保裕らとともに奮闘した。そして、1999年8月12日に行われた横浜ベイスターズ戦（横浜スタジアム）で、プロ入り後初の勝利を記録。5回裏無死から2番手としてマウンドに上がり、5回を1失点に抑える好投を見せた。

しかし、期待されたほどの成績を残すことはできず、プロ生活は短期間で幕を閉じることとなる。

現役引退後

2002年シーズン終了後、遠藤は広島を自由契約となった。その後、千葉ロッテマリーンズの入団テストを受けたものの、合格には至らず、そのまま現役を引退することを決断した。

プロ引退後は、野球に携わる機会もあった。クラブチームであるREVENGE99で、2007年から2008年にかけてコーチ兼投手として後進の指導や自身のプレーを行った。

現在は、野球界から離れ、広島市内で宝石卸売業を営んでおり、実業家として新たな分野で活動している。

プロ野球選手としてプレーした期間は短かったが、ドラフト1位という期待を背負い、カープの一員としてマウンドに上がったキャリアは、多くの野球ファンに記憶されている。

背番号
21 （1998年 - 2001年）
47 （2002年）

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