遠軽駅

遠軽駅：歴史と自然が織りなす北海道の駅

北海道紋別郡遠軽町に位置するJR北海道石北本線の遠軽駅は、遠軽町の代表駅として、長きに渡り地域住民の生活を支えてきました。その歴史は古く、1915年の湧別軽便線の開業にまで遡ります。その後、石北線の開通に伴い、石北本線と名寄本線の分岐点として重要な役割を担い、鉄道の要衝として発展を遂げました。

特に特徴的なのは、駅の構造です。平面スイッチバック構造を採用しており、全ての列車が停車するだけでなく、歴史的な経緯による独特の風景を醸し出しています。名寄本線の廃止後も、石北本線の重要な駅として現在に至っています。

歴史を刻む軌跡：開業から現在まで

遠軽駅の開業は、1915年11月1日、鉄道院湧別軽便線が開通したことに始まります。当初は762mmの狭軌でしたが、1916年には1067mmの標準軌に改軌されました。その後、石北東線の延伸、名寄本線の開通など、幾多の変遷を経て、石北本線と名寄本線の分岐駅としての役割を担いました。1989年の名寄本線廃止後は、スイッチバック構造の駅として現在に至っています。

昭和天皇・香淳皇后のお召し列車が停車した記録や、みどりの窓口の開設、貨物取扱の廃止など、時代とともに変化を遂げてきた歴史が、駅の様々な場所に刻まれています。2015年には開駅100周年を迎え、長年の歴史を記念する様々な催しが行われました。最近では話せる券売機が設置されるなど、利用者の利便性向上に向けた取り組みも進んでいます。

駅舎と周辺環境：地域の活気と自然の調和

駅舎は改築を経て現在に至り、みどりの窓口や話せる券売機などの設備が整っています。駅周辺には、遠軽町役場や警察署、銀行、郵便局などの公共施設に加え、商店や飲食店が立ち並び、活気のある街並みが広がっています。また、瞰望岩がある太陽の丘えんがる公園など、自然豊かな環境も魅力の一つです。

駅舎内にはかつて売店やそば屋がありましたが、現在は閉店しています。しかし、多くのバス路線が発着する北海道北見バス遠軽営業所（遠軽ターミナル）が隣接しており、バスを介して近隣の町や都市へのアクセスも良好です。

駅構造と利用状況

遠軽駅は単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、計2面3線の地上駅です。中線が1本あり、冬季の貨物列車に使用されます。かつては名寄本線専用のホームもありましたが、名寄本線の廃止とともに撤去されました。

利用状況は年々変動がありますが、遠軽町の中心駅として、多くの乗降客数を維持しています。

アクセスと周辺情報

遠軽駅へは、石北本線を利用してアクセスできます。特急列車「オホーツク」と「大雪」も停車し、旭川方面や札幌方面、網走方面へのアクセスも良好です。駅周辺には、観光地や宿泊施設も点在しており、観光の拠点としても利用できます。バス路線も充実しており、遠軽町内だけでなく、近隣の町や都市への移動にも便利です。

遠軽駅は、歴史と自然、そして町の活気が調和した、北海道らしい魅力あふれる駅です。

もう一度検索