遼源市

遼源市（りょうげん-し）

遼源市は、中華人民共和国吉林省に位置する地級市です。

地理

遼源市は吉林省の南部に位置し、東遼河の上流にあります。市内の地形は丘陵地帯が中心で、東が高く西が低いのが特徴です。気候は温帯半湿潤モンスーン気候に属し、四季の変化がはっきりしています。年間の降水量は約750mm、平均気温は4.5℃です。冬は寒く、1月の平均気温は-17.9℃まで下がりますが、夏は比較的温暖で、7月の平均気温は22.8℃となります。

歴史

遼源市の歴史は古く、古代には高句麗の北の国境にあたる地域でした。清の時代には、ここは盛京の狩猟場として指定され、一般の人の立ち入りが制限されていました。しかし、清朝末期になると、漢民族がこの禁じられた土地への移住を始め、安城という集落が形成されました。安城は人口4、5千人ほどの規模に発展し、1902年には奉天省の管轄下にある西安県が設立され、これが現在の遼源市の基礎となりました。1948年には西安市と改名されましたが、陝西省にも同じ名前の都市があったため、1953年に遼源市（当時は県級市）に再び改名されました。この間、行政区画の再編が行われ、遼寧省から安東省、遼西省を経て、最終的に吉林省に編入されました。1983年には地級市に昇格し、現在の行政区画が確立しました。

行政区画

遼源市は、2つの市轄区と2つの県を管轄しています。

市轄区:
竜山区
西安区
県:
東遼県
東豊県

年表

1949年10月1日 - 遼東省西安市が発足
1952年4月3日 - 西安市が遼源市に改称
1954年6月19日 - 吉林省遼源市となる
1958年10月23日 - 遼源市が四平専区に編入
1983年8月30日 - 地級市の遼源市に昇格
1983年10月8日 - 遼源市の一部が分立し、東遼県が発足
1983年12月22日 - 竜山区・西安区を設置
2005年5月10日 - 東遼県の一部が西安区に編入

経済

遼源市の工業は、電力、冶金、機械、軽工業、紡績などが中心です。特に紡績業は、絹糸、毛糸、コーデュロイなどの製品で知られています。また、吉林省におけるプラスチック工業の重要な拠点でもあります。市内の鋼管工場は、省内最大の規模を誇ります。農業も盛んで、耕地面積は約10.4万ヘクタールあり、吉林省の主要な食糧生産地域の一つとなっています。主な農作物としては、トウモロコシ、大豆、コウリャン、アワなどがあります。

資源

遼源市は地下資源も豊富で、特に石炭は吉林省の重要な石炭生産基地となっています。また、遼源市にある金剛水泥廠のセメント生産量は、東北地方で1位、全国でもトップ10に入る規模です。

交通

鉄道

中国国家鉄路集団
四梅線
開源線
遼長線

道路

高速道路
集双高速道路
瀋吉高速道路
営東高速道路
伊通高速道路
国道
G229国道
G303国道

名勝

解放戦争革命烈士紀念塔
烈士陵園
魁星楼
竜首山

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