那瑪夏区

那瑪夏区（ナマシャ/なましゃ-く）は、台湾南部の高雄市に位置する市轄区です。2008年1月1日に、旧三民郷から改名されました。この地域は、高雄市の北東部に位置し、東は桃源区、西は台南市南化区、北は嘉義県大埔郷と阿里山郷、南は甲仙区とそれぞれ接しています。山岳地帯に位置するため、地形は非常に険しく、玉山山脈の一部を形成しています。高屏渓の源流である楠梓仙渓と荖濃渓が、区内を縦断するように流れています。

地理

那瑪夏区は、その地形的な特徴から、豊かな自然が残されています。山々が連なり、渓谷が深く刻まれたこの地域は、独特の景観を作り出しています。また、この地域は、高雄県の3つの原住民郷の一つであり、ツォウ族を中心に、ブヌン族やルカイ族といった多様な原住民が暮らしています。

歴史

日本統治時代、那瑪夏区は「蚊子只社」と呼ばれていました。その後、台湾が中華民国に編入されると、高雄県瑪雅郷となりました。1957年には、郷内の3つの村がそれぞれ「民族」、「民権」、「民生」と名付けられ、これに合わせて郷名も「三民郷」に変更されました。しかし、2008年1月1日、楠梓仙渓の原住民語名である「Namasia」にちなんで、「那瑪夏郷」と改称されました。同時に、郷内の3つの村もそれぞれ「ナギサル村」（南沙魯村）、「マガ村」（瑪雅村）、「タカヌワ村」（達卡努瓦村）と改称されました。さらに、2010年12月25日に高雄県が高雄市に編入されたことに伴い、那瑪夏区として再編され、現在に至ります。

経済と行政

那瑪夏区は、その豊かな自然を活かした観光産業や、原住民の文化を活かした工芸品などが経済活動の中心となっています。行政面では、区長が区政を担っており、住民の生活を支える様々なサービスが提供されています。

教育

那瑪夏区には、以下の教育機関があります。

国民中学: 高雄市立那瑪夏国民中学
国民小学:
高雄市那瑪夏区民族国民小学
高雄市那瑪夏区民権国民小学
高雄市那瑪夏区民生国民小学

観光

那瑪夏区は、自然豊かな観光地としても知られています。主な観光スポットとしては、以下のものが挙げられます。

彩虹瀑布: 美しい虹が見られる滝。
世紀大峡谷: 壮大な渓谷の景観。
天使瀑布: 神秘的な雰囲気を漂わせる滝。
青山観景区: 山々の雄大な景色を一望できる。
楠梓仙渓: 清流が流れる渓谷。
錫安山: 宗教的な意味を持つ山。

那瑪夏区は、その歴史、文化、自然が融合した魅力的な地域です。訪れる人々は、原住民の文化に触れ、壮大な自然の中で心身ともにリフレッシュすることができるでしょう。

外部リンク

高雄市那瑪夏区公所
* 高雄県三民郷が来年1月から「那瑪夏郷」に改名

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