那須高原海城中学校・高等学校

那須高原海城中学校・高等学校

那須高原海城中学校・高等学校は、栃木県那須郡那須町に位置していた全寮制の私立男子校です。中高一貫教育を提供しており、独自の教育理念とプログラムが特徴でした。学校法人海城学園の創立100周年記念事業として1995年に設立され、1996年4月に開校しました。しかし、2011年の東日本大震災で校舎が被災し、東京都へ移転。2017年3月をもって21年の歴史に幕を閉じました。

学校の概要

教育理念

「新時代のジェントルマンの育成」を掲げ、英国のパブリックスクールや米国のプレップスクールを参考に、ハウス制を基本とした独自の教育を行っていました。生徒は全国各地から集まり、海外からの入学者もいました。

特徴的な教育

本校では「SAP（Strategic Academic Program）」や「KAP（Kaijo Advanced Program）」といった独自の教育プログラムが展開されていました。これらは、生徒の個性を伸ばし、将来のリーダーを育成することを目的としていました。

併設型中高一貫校

中学校からの内部進学者と高校からの外部進学者が、1年次から混合クラスで学ぶ併設型中高一貫校でした。これにより、多様なバックグラウンドを持つ生徒たちが互いに刺激し合い、切磋琢磨する環境が形成されていました。

東日本大震災と移転

2011年3月11日に発生した東日本大震災により、那須高原の校舎は甚大な被害を受け、使用不能となりました。震災後の対応として、2011年度は姉妹校である海城中学校・高等学校（東京都新宿区）の校舎で座学授業を行い、寮の代替として桜美林大学多摩アカデミーヒルズ（東京都多摩市）を借りました。体育の授業は、廃校となっていた旧多摩市立豊ヶ丘中学校の施設を利用することで、困難な状況を乗り越えました。

2012年度からは、旧多摩市立豊ヶ丘中学校の施設を「多摩キャンパス」として全面借用し、座学授業と体育授業の両方をそこで行うようになりました。学校の籍は栃木県に残したまま、事実上の移転となりました。そのため、全国高等学校野球選手権では、栃木大会に遠距離移動して出場していました。

閉校

震災により被災した那須高原の校舎は、福島第一原子力発電所から100km弱の距離にあり、震災後には放射線量が高い状態が続きました。学校法人海城学園は、生徒を集めることが困難になったとして、那須高原海城の廃校を決定。2011年度の入学生を最後に新規生徒の受け入れを停止しました。2011年4月に中学校に入学した最後の学年が、2017年3月5日に高校を卒業したことで、那須高原海城中学校・高等学校は21年の歴史に幕を下ろしました。

沿革

本校の設置者である学校法人海城学園は、1891年に海軍兵学校への予備校として創設されました。

年表

1995年：海城学園理事長、古賀喜博が海城学園創立100周年時からの構想をもとに那須高原海城中学校・高等学校を創設。
1996年：那須高原海城中学校・高等学校が開校。
2006年：那須高原海城中学校・高等学校創立10周年記念式典挙行。
2011年：東日本大震災により学校が被災、新宿区の海城中学校・高等学校で授業実施。翌年度の新入生募集を見合わせることを発表。
2012年：4月より旧多摩市立豊ヶ丘中学校の施設を多摩キャンパスとし、多摩キャンパスで授業実施。本部機能も多摩キャンパスに移転。翌年以降の生徒募集の停止を発表。
2014年：3月 最後の入学生となった2011年入学者が中学を卒業して高校に進学したため、この時点で中学校は事実上閉校。
2017年：3月5日 最後の入学生となった2011年中学校入学者が高校を卒業。これをもって那須高原海城中学校・高等学校は閉校。

アクセス

旧那須キャンパス

JR東北新幹線・東北本線 新白河駅高原口より車で約10分

多摩キャンパス

京王電鉄・小田急電鉄・多摩都市モノレール 多摩センター駅よりバスで約5分

学校行事

学校行事については、学校行事レポートを参照ください。

多摩キャンパス

2012年4月から閉校まで、旧多摩市立豊ヶ丘中学校の施設を多摩キャンパスとして利用していました。

所在地：〒206-0031 東京都多摩市豊ヶ丘4-4

姉妹校

海城中学校・高等学校
セントジョンズベリーアカデミー

関連項目

栃木県中学校の廃校一覧
栃木県高等学校の廃校一覧

外部リンク

那須高原海城中学校・高等学校 at the Wayback Machine (archived 2022-01-22)
海原会（同窓会）
海城中学校・高等学校ホームページ
St. Johnsbury Academy

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