郡上藩

郡上藩の概要

郡上藩（ぐじょうはん）は、江戸時代中に美濃国、現在の岐阜県郡上市八幡町を中心に存在した藩で、郡上郡の大部分と越前国の一部を統治した。藩庁は八幡城に置かれ、藩の歴史は遠藤氏による支配から始まった。その後も多様な藩主が交代しながら、長い歴史を有している。

藩の成立と早期の歴史

戦国時代、郡上は織田信長や豊臣秀吉の家臣である遠藤氏や稲葉氏に統治されていた。特に、関ヶ原の戦いで東軍に加わった遠藤慶隆が大いに戦功を挙げ、2万7000石の領地を与えられたことによって郡上藩が成立した。藩主が代わるにつれ、領土はわずかに減少し、最終的に藩の石高は2万4000石となった。

第3代藩主・遠藤常友は弟たちに石高を分与し、藩の制度を整え、城の大改修を行った。これにより遠藤氏は「城主」として正式に扱われることとなった。

内部の騒動

しかし、第4代藩主・遠藤常春の時代には百姓一揆や家中の騒動が発生し、常春は大変な苦労を強いられた。最終的には常春の死後、家督は7歳の常久に継承されたものの、若すぎる常久はすぐに亡くなり、血筋が途絶えた。結果として、藩祖・慶隆の功績が評価され、藩は一時的に存続が許された。

藩主の交替と藩の変革

その後、井上氏が藩主の座に就くが、短期間での移封となってしまった。次に金森氏が入藩したが、再び百姓一揆が起こり、金森頼錦は所領を没収され冨岡[[藩]]に身を寄せる事態に至った。これによって藩内は動揺し、藩政の改革は求められるようになった。

青山氏が入藩した後、藩は安定期に入り、青山幸道はメートル法の導入を進めるなど、藩に新しい風を吹き込んだ。幕末期には藩が二分され、青山幸宜は新政府側についた一方、家老の子孫が旧幕府側に与するなど、内部での対立が顕在化した。

郡上藩の最終的な運命

明治4年（1871年）に廃[[藩置県]]が行われ、郡上藩は解体され、郡上県として編成された。旧藩領は岐阜県および福井県に分割され、歴史の中であり続けた郡上藩の名称は消えていったが、その遺産は今も地域に残り、人々の記憶に刻まれている。

このように、郡上藩は江戸時代において引き継がれたためにさまざまな変遷を経ることとなったが、その中でも政治的な争い、1694年の一揆、藩主の交替などが特色となっている。それはまた、当時の日本の社会情勢を反映したものであり、地域社会の変化とも深く関わっていた。

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