郷ひろみヒット全曲集

郷ひろみヒット全曲集：1975年度盤と1976年度盤の比較

1975年と1976年、郷ひろみは2枚のベストアルバム『郷ひろみヒット全曲集』をリリースしました。どちらも彼のヒット曲の数々を網羅した作品ですが、収録内容やチャート成績には違いが見られます。それぞれのアルバムの特徴を詳細に見ていきましょう。

1975年度盤：シングル・コレクション

1975年11月1日、CBS・ソニーレコードより発売されたこのアルバムは、前作ベストアルバムから約5ヶ月ぶりのリリースでした。特徴的なのは、3rdシングル「天使の詩」を除く、それまでの全シングルA面曲を網羅している点です。まさにシングル・コレクションと言えるでしょう。

このアルバムには、彼の代表曲である「男の子女の子」、「小さな体験」、「よろしく哀愁」、「誘われてフラメンコ」など、当時の若者たちの心を掴んだヒット曲が多数収録されています。これらの曲は、郷ひろみの軽快なリズムと、甘く切ない歌声が魅力で、多くのリスナーを魅了しました。

オリコンチャートでは初登場21位を記録。前作までのトップ10入りとは対照的に、初めてトップ10圏外となりましたが、それでも彼の高い人気を証明する結果と言えるでしょう。

収録楽曲例:

誘われてフラメンコ
花のように 鳥のように
わるい誘惑
花とみつばち
君は特別
よろしく哀愁
男の子女の子
小さな体験
愛への出発
魅力のマーチ
モナリザの秘密
裸のビーナス


また、このアルバムには、NET系列ドラマ『ちょっとしあわせ』の主題歌「魅力のマーチ」も収録されています。ドラマとのタイアップも、彼の知名度向上に貢献したと言えるでしょう。

1976年度盤：前年度以降のヒット曲を中心に

1976年11月1日、CBS・ソニーレコードより発売されたこのアルバムは、前作アルバムからわずか1週間後のリリースでした。このアルバムは、主に1975年度盤以降に発売された楽曲を中心に構成されており、彼の音楽性における成長と進化を垣間見ることができます。

このアルバムには、前作には収録されていなかった新曲に加え、既に人気を博していた楽曲も含まれています。そのため、1975年度盤とは異なる魅力を持つ作品と言えるでしょう。

代表的な楽曲としては「あなたがいたから僕がいた」、「恋の弱味」、「逢えるかもしれない」、「20才の微熱」、「夢みる頃をすぎて」などが挙げられます。これらの楽曲は、より成熟した彼の歌声を聴くことができ、彼の幅広い音楽性を示すものとなっています。

また、前作と同様にNET系列ドラマ『ちょっとしあわせ』の主題歌が収録されていますが、このアルバムでは「よろしく哀愁」がその役目を担っています。

収録楽曲例:

あなたがいたから僕がいた
雨にひとり
恋の弱味
小さな体験
ある日をさかいに
逢えるかもしれない
20才の微熱
裸のビーナス
夢みる頃をすぎて
よろしく哀愁
誘われてフラメンコ
バイ・バイ・ベイビー

これらのアルバムは、郷ひろみというアーティストの成長と、当時の音楽シーンを反映した貴重な作品です。それぞれのアルバムを聴き比べることで、彼の音楽性の深さや時代の流れを感じ取ることができるでしょう。

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