郷伍郎

郷 伍郎

郷伍郎（ごう ごろう、1927年12月23日 - 2002年5月）は、日本の著名な作曲家、作詞家、並びにコマーシャルソング作家です。彼は1950年代の終わりから多くのCMソングを手掛け、高い評価を得ました。また妻のいまいずみあきらも作詞家として知られ、彼が作詞した楽曲の多くは妻の名義で発表されるなど、互いの音楽キャリアに深く関わりを持っています。

人物・来歴

郷伍郎は東京に生まれ、著名な作曲家である父、呉泰次郎の影響を受けて育ちました。1950年代後半から、彼はCMソング作家として活動を始め、特に1960年代には数多くのヒットを生み出しました。

代表的な作品には、天地総子の『サクマのチャオ』（1964年）や、吉野家の『牛丼一筋八十年』（1978年）などがあり、それらは日本の広告業界における名作として語り継がれています。

また、1969年にリリースされた新谷のり子による『フランシーヌの場合』は、80万枚の売上を記録。当初、作詞は妻のいまいずみあきら名義で発表されましたが、いまいずみ自身は郷から二番の詞を依頼され、少し手伝ったと語っています。この曲の成功は、郷伍郎の作曲家としての才能を広く知らしめることとなりました。

同年11月には、ザ・ヴィレッジ・シンガーズやザ・モップスに楽曲を提供し、活動の幅を広げています。特に1973年には、左とん平の『とん平のヘイ・ユウ・ブルース』の作詞を手掛け、その後も数多くの楽曲を次々と発表しました。

郷は高校野球の熱烈なファンでもあり、1976年には桜美林高等学校が第58回全国高等学校野球選手権大会で優勝した際の感動から、『嗚呼! 深紅の旗東京（ふるさと）に還える』を作詞作曲しました。この楽曲は地元の町田市で大ヒットし、市内では広く流れ、多くの人々に親しまれました。発売からわずか数ヶ月で2万枚を売り上げ、そのうち約半数を町田市内での販売が占めていたのです。

郷伍郎は2002年5月にこの世を去りましたが、その業績は今もなお多くの人々に記憶されています。

ディスコグラフィ

郷伍郎が作詞または作曲を手掛けた楽曲は多岐にわたります。以下に、主な作品や代表的なリリースを紹介します。

• - 新谷のり子『フランシーヌの場合』（1969年）
• - ザ・ヴィレッジ・シンガーズ『X'MASなんか来てほしくない』（1969年）
• - ザ・モップス『眠り給えイエス』（1969年）
• - 左とん平『とん平のヘイ・ユウ・ブルース』（1973年）
• - 色鉛筆『嗚呼! 深紅の旗東京に還える』（1976年）
• - 『吉野家牛丼CMソング』別名『牛丼一筋八十年』（1978年）など。

彼の楽曲はCMソングとしてだけではなく、多くのアーティストによってカバーされ、今なお新たな世代の音楽ファンに届けられています。

もう一度検索