郷鍈治

郷 鍈治の生涯と業績

郷 鍈治（ごう えいじ、1937年5月29日 - 1992年9月11日）は、日本の著名な俳優として知られています。本名は瀬川 鍈治で、彼は大阪府大阪市に生まれました。明治大学経営学部を卒業後、1960年に日活に入社し、『狂熱の季節』で俳優デビューを果たしました。映画業界に足を踏み入れた彼は、兄の宍戸錠と共演する作品も多く、映画『ハレンチ学園』では彼が錠の演じたキャラクターをテレビドラマで再現しました。

彼のキャリアは特に悪役の演技で知られています。強面のルックスを活かし、ヤクザや殺し屋の役を多くこなし、1973年のテレビドラマ『仮面ライダーV3』のキバ男爵役や、1974年の『0課の女・赤い手錠』では凶悪な誘拐犯を演じて注目されました。また、彼は1974年の『直撃! 地獄拳』シリーズで筋肉質な体格を活かしつつ、コミカルな役どころも巧みに演じる柔軟性を見せました。

私生活においては、歌手のちあきなおみと1978年に結婚しました。夫婦は共にトーク番組『ラブラブショー』にも出演し、その仲睦まじい姿が注目を集めました。また、ちあきの実家である瀬川家に婿入りし、彼女の個人事務所を設立し社長兼マネージャーとして活動する一方、俳優業は1980年代前半に静かに終えていきました。

郷は広尾に「COREDO」という純喫茶を開店し、そこでコーヒーを淹れる彼の姿は多くの業界人が集まる場となりました。ちあきも活動休止中に店を手伝っていました。その後、1992年に54歳で肺癌により亡くなりましたが、彼の早すぎる死は妻のちあきなおみの芸能活動にも大きな影響を与え、彼女はその後、芸能界への復帰を考えることがなかったと伝えられています。

最後に「COREDO」は、脚本家の桃井章により引き継がれ、店舗は乃木坂に移転させられ、2013年まで営業されました。

主な出演作品

映画

• - 打倒（1960年、監督：松尾昭典）
• - 俺は流れ星（1960年、監督：野口博志）
• - 狂熱の季節（1960年、監督：蔵原惟繕）
• - ハレンチ学園（1970年、日活） - マカロニ先生
• - 麻薬売春Gメン 恐怖の肉地獄（1972年、監督：高桑信）

テレビドラマ

• - 特捜シリーズ 噂の無法者（1964年、CX）
• - 水戸黄門（1972年、TBS） - 儀助役
• - 仮面ライダーV3（1973年、MBS / 東映） - キバ男爵役

郷 鍈治の存在は、日本の映画史やテレビドラマの中で特異なものとして記憶され、彼の才能は多くのファンに支持されていました。

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