都井岬灯台

都井岬灯台の紹介

都井岬灯台（といみさきとうだい）は、美しい海岸線が広がる宮崎県串間市に位置しています。この灯台は標高240mの断崖の上に建立されており、その特徴的な白色の外観で訪れる人々を魅了しています。また、「日本の灯台50選」の一つに選ばれていることでも有名です。周囲には日南海岸国定公園が広がり、豊かな自然が楽しめる絶好のスポットとなっています。

歴史

都井岬灯台の起工は1929年（昭和4年）に始まり、同年12月22日に完成し初めて灯がともされました。当時使用されていたのは国産の第1等単閃光レンズで、灯籠の部分は関東大震災で大破した横浜の試験灯台のものが再利用されていました。灯台の光源には1,300カンデラの石油ランプが使われていましたが、1944年（昭和19年）には電化が進み、灯台の機能が向上しました。

しかし、1945年（昭和20年）の太平洋戦争の影響を受け、空襲によって灯室が大破するという痛手を負いました。その後、1950年（昭和25年）には戦後の復旧工事が行われ、大型フレネル式レンズに改修されたのです。ところが、同年の台風29号の襲来により再び灯籠が破損し、1951年（昭和26年）には復旧が施されましたが、元の構造はコンクリート製の灯塔のみとなったのです。

2000年（平成12年）に開設された「都井岬灯台展示資料室」は、灯台にまつわる資料や歴史を学ぶことができる場所として多くの訪問者に利用されています。2019年には国の登録有形文化財に認定され、串間市においては貴重な歴史的建造物としての位置付けを持っています。

設備と機能

都井岬灯台には、いくつかの付属施設が設置されています。無線方位信号所としての役割を持つ中波標識局や、かつて運営されていた都井岬ディファレンシャルGPS局がありますが、これらは2019年に廃止されました。また、船舶用気象通報の送信所「とい」は2016年にその機能を終了しました。

一般公開と景観

都井岬灯台は一般に公開されており、中学生以上は300円、小学生は無料で参観が可能です。訪れた人々は灯台の内部を上まで登ることができ、そこからは絶景の太平洋を一望できます。晴れた日には内之浦のロケット基地や種子島まで視界に入ることがあります。周囲の自然の美しさと海の広がりは、訪れる価値のある素晴らしい体験を提供しています。

灯台資料展示室

併設されている「都井岬灯台展示資料室」では、灯台の歴史や役割に関する情報を詳しく学ぶことができます。灯台レンズなどの貴重な資料も展示されており、訪れる人々にとって教育的な体験となっています。このように都井岬灯台は、自然、歴史、文化が交差する貴重なスポットとして、多くの人々に愛され続けています。

以上のように、都井岬灯台はその美しい景観と豊かな歴史を持ち、多くの訪問者に魅力を感じさせる場所です。特に、灯台からの景観は、一生に一度は見る価値があります。

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