都築頼助

都築賴助（つづき よりすけ）は、1903年8月3日に徳島県美馬郡美馬町（現在の美馬市）で生まれ、1972年10月28日に生涯を閉じました。彼は日本の教育界において重要な役割を果たし、都築学園グループの創始者として知られています。妻は都築貞枝、次男は都築泰壽です。

都築賴助は、九州帝国大学（現在の九州大学）法文学部文科を卒業し、同大学院を修了しました。その後、福岡学芸大学（現在の福岡教育大学）や福岡教育大学で教授を歴任し、教育者としてのキャリアを積みました。彼の専門分野は多岐にわたり、特に産業教育の振興に尽力した功績は大きく、その功績を称えられ紺綬褒章を受章しています。

教育者としての活動の傍ら、学校法人都築学園、都築育英学園を創設しました。これらの学園は、第一薬科大学、第一経済大学（現在の日本経済大学）、福岡第一高等学校、福岡第一商業高等学校（現在の第一薬科大学付属高等学校）、みやこ幼稚園、だいいち幼稚園、むろずみ幼稚園といった多くの教育機関を擁しており、都築賴助はこれらの学園の総長として、教育の発展に貢献しました。

その教育への貢献は社会からも高く評価され、正四位勲三等に叙せられ、旭日中綬章を受章しました。これは彼の教育への情熱と社会に対する貢献が認められた証と言えるでしょう。

また、都築賴助は教育者としての活動だけでなく、研究者、著述家としても活躍しました。主な著書には、『一般文化史から見た世界薬史学』（1960年、都築高宮学園第一薬科大学）、『國語學上より見たる福岡縣地方方言の研究』（1950年、昭和堂出版部）、『筑前方言の形容詞語尾の実態』（1951年、国立国語研究所）、『福岡県福岡市大字原字本村』（1954年、国立国語研究所）、『国民学校の教育体系』（1942年、国立国語研究所）などがあります。これらの著作は、彼の幅広い知識と深い研究の成果を示しています。

さらに、都築賴助は学園歌の作詞も手掛けており、その歌は後に2005年に開校した横浜薬科大学の学歌として採用されました。彼の作詞した学園歌は、学校の精神と伝統を象徴するものとして、今も歌い継がれています。

都築賴助は、教育者として、また学園の創設者として、多くの人々に影響を与え、日本の教育界に大きな足跡を残しました。彼の教育への情熱と、社会貢献に対する真摯な姿勢は、後世に語り継がれるべきものです。

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