鄒作華

鄒作華 - 中華民国の軍人・政治家

鄒作華（すう さくか、1894年5月11日 - 1973年11月7日）は、中華民国（台湾）の著名な軍人および政治家です。彼は東北陸軍（奉天派）出身で、砲兵を専門とし、国民革命軍にも所属するなど、様々な軍事活動に関与しました。生まれは吉林府（現在の永吉県）で、字は岳楼です。

学び舎から軍人へ

鄒作華は学問を修めることからキャリアを開始しました。初めは吉林優級師範附属高等小学で学びましたが、1908年には吉林陸軍小学に進学。その後は孟恩遠の部隊で見習軍官としてキャリアをスタートさせ、1914年には陸軍第一予備学校に進学します。1916年には保定陸軍軍官学校5期生として受験し、留学生予備隊に編入されます。翌年の1917年、彼は日本に留学し、久留米市の野砲兵第24連隊で実習に参加しました。砲兵科で学ぶ傍ら、陸軍士官学校第12期で教育を受けます。

1919年に帰国後、段祺瑞が指導する参戦軍の教導団に砲兵教官として参加し、副隊長や団長代理を務め、後には重砲営営長に昇進します。この年の10月、東三省巡閲使衛隊混成団の参謀として奉天派に所属しました。

奉天派での成長

1922年には東三省陸軍砲兵第4団の団長に就任し、1925年には砲兵第1旅の旅長に昇進。その年、郭松齢が張作霖に反旗を翻し東北国民軍を結成すると、鄒作華は総司令部の参謀長に起用されます。しかし彼は張作霖と通じていたため、戦闘の中止を求めるなど策略を巡らし、結果的に郭松齢の軍は崩壊します。

鄒はその後、張学良配下に戻り、功績を重ねて1926年には奉天派の砲兵総司令に任命されました。翌年には砲兵軍軍長に就任し、国民党と北伐軍との戦いに敗れた際には東北に帰還し、新たな職務を果たします。

国民政府における活動

国民政府が成立した後、鄒作華は重要な役割を担うことになります。1930年には青天白日勲章を受賞し、翌年には北平分会委員に任命されました。1934年には陸軍砲兵学校の校長に就任し、続けて教育長としても活動。日中戦争勃発後、全国砲兵総指揮に抜擢され、1940年には吉林省政府主席に任命されましたが、実際には政治的権限は限られていました。

1945年の戦争終結後、鄒は東北行営政治委員会の委員となり、1947年には常務委員に昇格。さらに軍事委員会や戦略顧問委員会にも名を連ね、影響力を持ち続けましたが、1949年の国共内戦の影響で台湾に逃れることになります。1953年に退役した後は、国策顧問として政府に貢献しました。

最晩年と遺産

鄒作華は1973年に台北市で死亡し、享年80歳でした。彼の多面的なキャリアや影響力を考えると、彼の存在は中華民国の歴史において不可欠なものと言えるでしょう。彼が残した業績は、今でも多くの歴史家や研究者によって評価されています。

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