酒井康 (陸軍軍人)

酒井 康 (さかい やすし)

概要

酒井康は、1892年3月11日に東京府で生まれ、1986年8月1日に94歳で逝去した日本の陸軍軍人です。彼は中将の階級に昇進し、いくつかの重要な職務を果たしました。特に第17師団長や留守第56師団長、陸軍兵器本部企画部長といった役職に就き、その業績は高く評価されています。

経歴

酒井は陸軍大佐を父に持つ家庭に生まれ、教育を受けました。東京府立一中から陸軍中央幼年学校、さらには陸軍士官学校を経て、1912年に同校を首席で卒業し、陸軍砲兵少尉に任官しました。彼の同期には後に著名な軍人となる鈴木宗作や本郷義夫などがいました。

その後、酒井は陸軍砲工学校や陸軍大学校に進み、優秀な成績を収めました。1920年に野砲兵第13連隊中隊長となり、参謀本部付勤務、陸軍技術本部付などを経て、1924年から1927年までフランスに駐在しました。帰国後は参謀本部附として従事し、陸軍兵器本廠付仰付を経験しました。

1931年にはイタリア大使館附武官に任請され、同年中に砲兵中佐に進級しました。その後も参謀本部附や侍従武官などの職を歴任し、次第に着実に昇進を果たしました。1937年には野砲兵第1連隊長となり、1938年には陸軍少将に昇進し、陸軍大学校の教官を務めるなど、教育にも貢献しました。

日中戦争においては野戦重砲兵第6旅団長として出征し、1941年には陸軍中将に任官されました。このとき、陸軍兵器本部企画部長にも就任し、同年内に留守第56師団長に親補されています。また、1942年には中支那派遣軍の隷下で第17師団長としてニューブリテン島の防衛に従事しました。

戦後の活動

終戦を迎えると、酒井は1947年に復員し、1948年にはブリヂストンの顧問に就任しました。さらに、1959年から1963年にかけては石橋財団の事務局長として活躍しました。彼の経験と知識は、軍事だけでなくビジネスの分野でも重宝されました。

栄典

酒井はその功績により、多くの栄典を授与されました。1913年には正八位、1941年に従四位を受け、1943年には正四位に昇進しました。また、同年10月19日には勲一等瑞宝章を受章しています。

家族

彼の家族には、妻の地位も注目されます。妻は酒井美智子で、彼女は山田良之助陸軍中将の娘です。このように、酒井の家族も軍人とのつながりがあります。

最後に

酒井康は日本の陸軍の発展とともに歩み、多くの人々に影響を与えた軍人の一人です。彼のキャリアは、陸軍の歴史の中でも一つの重要な側面を示しており、彼の業績は現在も評価されています。

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