酒井泰志

酒井 泰志

1979年4月25日、埼玉県に生を受けた酒井泰志（さかい やすし）は、日本の元プロ野球選手です。投手としてプロの舞台を目指しました。

アマチュア時代の経歴

埼玉県立大宮東高校で野球を始め、2年時には夏の県大会でチームは準優勝を飾りますが、酒井自身は控え投手という立場でした。

高校卒業後、専修大学に進学。東都大学野球リーグの1部では、在学中に通算16試合のマウンドに立ち、4勝6敗、防御率3.07、40奪三振という成績を記録しました。特に4年生時にはエースとしてチームを牽引し、主将も務めました。この年、チームは春季・秋季ともにリーグ優勝を達成し、酒井自身も秋季リーグでは最優秀投手に選ばれる活躍を見せます。1部昇格をかけた入れ替え戦では初戦で完封勝利を挙げるなど力投を見せますが、チームは連敗を喫し、昇格はなりませんでした。2部リーグでの通算勝利数は20勝を挙げています。大学では1学年下に、後にプロ野球で活躍する江草仁貴投手がいました。

大学卒業後は社会人野球のいすゞ自動車に入社。入社1年目の2002年には、チームの主戦投手としてその実力を発揮し、第73回都市対抗野球大会での優勝に大きく貢献。若手の中から最も活躍した選手に贈られる若獅子賞を受賞しました。しかし、いすゞ自動車野球部はこの年限りでの活動休止が決定しており、酒井は同年秋のプロ野球ドラフト会議にて、千葉ロッテマリーンズから7巡目指名を受け、プロ野球選手としての道を歩むことになります。

プロ野球でのキャリア

2003年に千葉ロッテマリーンズに入団。背番号26を与えられ、プロの世界での活躍が期待されました。しかし、残念ながらプロ入り後は一軍公式戦への出場機会を得ることができませんでした。入団から2年が経過した2004年シーズン終了後、球団から戦力外通告を受けます。現役続行を目指し12球団合同トライアウトにも挑戦しましたが、獲得に乗り出す球団はなく、プロ入りからわずか2年で現役を引退することとなりました。

酒井泰志が現役を退いた翌年の2005年、千葉ロッテマリーンズは、ファンの存在を26番目の選手と位置づけ、「ファンのための背番号」として、背番号26を半永久的な欠番とすることを決定しました。このため、2004年シーズン限りでチームを離れた酒井は、ロッテにおいて、この「ファンのための背番号」が制定される直前に最後に26番を着用していた選手として、球団史にその名を残すこととなりました。ただし、一軍公式戦に出場した選手の中では、酒井の前に26番を付けていた和田孝志投手が最後の着用者となります。

引退後の活動

プロ野球選手としてのキャリアを終えた後、酒井は新たな形で野球に携わり続けます。2005年には、この年パシフィック・リーグに新規参入した東北楽天ゴールデンイーグルスに籍を置き、打撃投手兼スコアラーとしての役割を担いました。楽天では主に打撃練習での投手を務め、チームの練習をサポートする裏方として、2007年まで活動しました。

人物・エピソード

千葉ロッテマリーンズで背番号26が「ファンのための番号」となる直前の着用者として知られる酒井泰志ですが、これは球団がファンを重んじる姿勢を象徴する背番号であり、その歴史において彼の名前が特別な位置を占めることになりました。

また、高校時代は、吉本興業に所属しお笑いコンビ「こりゃめでてーな」のメンバーとして活動している大江健次氏と同級生でした。

所属球団・背番号

千葉ロッテマリーンズ（2003年 - 2004年） - 背番号 26
東北楽天ゴールデンイーグルス（2005年 - 2007年） - 打撃投手兼スコアラー 背番号 102

プロ野球の一軍公式戦への出場は記録されていません。

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