酒田運輸区

酒田運輸区：その歴史と役割

酒田運輸区は、かつて山形県酒田市に存在した、東日本旅客鉄道（JR東日本）新潟支社の運転士・車掌が所属する組織でした。主に酒田駅を発着する列車に乗務を担当していました。

しかし、2022年3月11日をもって廃止され、現在は庄内統括センターに統合されています。

歴史

酒田運輸区は、その前身を含めると100年以上の歴史があります。

1914年（大正3年）12月24日 - 酒田機関庫が開設。
1915年（大正4年）12月28日 - 新庄機関庫酒田分庫に降格。
1923年（大正12年）7月1日 - 酒田機関庫に再昇格。
1936年（昭和11年）9月1日 - 酒田機関区に改称。
1947年（昭和22年）1月10日 - 酒田車掌区が新設。それ以前は山形車掌区酒田支区でした。
1951年（昭和26年）4月1日 - 酒田客貨車区が新設。
1985年（昭和60年）3月 - 酒田機関区配置のEF81形電気機関車が長岡運転所に転出し、酒田機関区の車両配置がなくなる。
1986年（昭和61年）3月3日 - 酒田機関区と酒田客貨車区を合併し酒田運転区となる。
1987年（昭和62年）4月1日 - 東日本旅客鉄道に継承。
1989年（平成元年）10月16日 - 酒田運輸区となる。
1993年（平成5年）7月1日 - 羽越本線の客車列車の廃止により客車の配置がなくなり、車両配置なしとなる。
2022年（令和4年）3月12日 - 庄内統括センター（酒田、鶴岡の各駅、酒田運輸区の統合）が発足。当区は廃止。

車両配置とリニューアルセンター

かつては50系客車などの車両が配置されていましたが、客車列車の全廃により車両配置はなくなりました。

しかし、1993年以降は新潟支社車両リニューアルセンター（酒田RC）が設置され、検修庫などを活用して車両のリニューアル工事が行われました。ここでは、上沼垂運転区（現・新潟車両センター）配置の485系電車や115系電車などのリニューアル工事が実施されました。

略号

所属車両の側面には、略号として「新サカ」と記されていました。これは、新潟支社を示す「新」と、酒田を示す「サカ」を組み合わせたものです。

現在

酒田運輸区は廃止されましたが、その役割は庄内統括センターに引き継がれ、地域の鉄道輸送を支えています。

もう一度検索