酒類総合研究所

独立行政法人酒類総合研究所

独立行政法人酒類総合研究所（National Research Institute of Brewing）は、広島県東広島市に位置し、酒類に特化した研究機関です。その起源は明治時代に遡り、1901年に全国各地の酒造組合が研究費の国費負担を求めたことが始まりです。この要望を受けて農商務省は調査委員を設置し、日本酒の醸造改良を目指しました。

1904年には、閣議決定により醸造試験所が設立され、東京に配置されました。この試験所は、清酒製造に関連した技術教育を提供し、1911年には第1回全国新酒鑑評会を開催するなど、日本酒の品質向上に寄与してきました。また、試験所は戦後も国税庁のもとでの役割を果たし、1949年には国税庁傘下に組織が再編成されました。

1995年には東広島市に移転し、国税庁醸造研究所へと名称を変更。2001年に独立行政法人酒類総合研究所法により現在の形態となりました。長い歴史の中で、同研究所は日本酒の醸造技術の確立や品質向上を推進し、近代以降の工業化の道を開きました。

沿革

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• - 1901年: 酒造組合が国に研究所設立を要望。
• - 1904年: 醸造試験所設置。
• - 1943年: 大蔵省に統合。
• - 1995年: 東広島市に移転、名称変更。
• - 2001年: 独立行政法人に移行。

組織と職員

この研究所は理事長及び理事によって運営されており、総務課や品質・評価研究部門、醸造技術研究部門など、多様な分野に特化した部署が存在します。職員数は44名で、その大半が研究職です。

旧醸造試験所の工場

かつての醸造試験所は現在も東京都北区滝野川に残っており、赤レンガ造りの工場は重要文化財に指定されています。この施設は、ドイツのビール醸造に影響を受けて設計され、日本酒の研究に重要な役割を担ってきました。

業務内容

独立行政法人酒類総合研究所の主な業務は、酒類の高度な分析と評価、研究調査の実施、成果の普及活動及び講習の提供です。また、酒類に関する情報の収集や整理も行い、業界全体の知識の拡充に貢献しています。

アクセス情報

交通アクセスは、JR山陽本線の西条駅からバスやタクシーでの移動が可能です。山陽新幹線の東広島駅からもタクシーで簡単に訪れることができ、便利な立地にあります。

参考情報

独立行政法人酒類総合研究所は、多くの成果を挙げ、日本の酒類業界における重要な拠点としての役割を果たしています。近年では、地域ブランド支援や幅広い酒類製品の技術革新にも取り組み、革新と伝統の共存を目指しています。

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