釈永信

釈永信（シー・ヨンシン）

釈永信（シー・ヨンシン、1965年9月 - ）は、中国の仏教界において際立った存在であり、嵩山少林寺の第30代住職を務めています。安徽省阜陽市潁上県出身で、本名は劉応成（リュウ・インチェン）といいます。法名である永信のほかに、皖潁という号も持っています。現在は、河南省仏教協会の会長、そして中国仏教協会の副会長という要職も兼任しています。

人物

彼は経営学修士（MBA）の学位を持ち、1990年代以降、少林寺の積極的な観光政策を推進したことで知られています。その手腕から「少林CEO」という異名を持ちますが、一方で「経済和尚」や「政治和尚」と呼ばれることもあり、その活動に対して国内外から様々な意見が寄せられています。また、彼を巡るスキャンダルも度々報道されています。

略歴

1965年9月、安徽省阜陽市潁上県に生まれる。
1981年、15歳で河南省嵩山少林寺に入り、住職である釈行正のもとで具足戒を受けました。当初、両親は出家を許しませんでしたが、その後、江西省雲居山、安徽省九華山、北京市広済寺などで禅宗の教学を学びました。
1984年、少林寺に戻り、釈行正に師事。寺院民主管理委員会のメンバーに選出されます。
1986年、少林寺拳法研究会の副会長に就任。
1987年、少林寺武術隊（後に少林寺武僧団と改名）の団長に就任。曹洞宗第47代、永化堂上第33代の法嗣となります。また、河南省仏教協会の会長常務理事にも就任しました。
1988年2月、少林寺紅十字会を設立。10月には、少林書画研究院を設立しました。
1989年6月、「少林武僧団」を率いて各地でパフォーマンスを行いました。
1993年3月、河南省政協委員に当選。5月には中華禅詩研究会を設立。10月、中国仏教協会の理事に当選しました。
1994年2月、少林寺慈善福利基金会の会長に就任。
1995年9月、少林寺建寺1500周年記念行事を主催しました。
1996年1月、インド、ネパールの仏教聖地を巡礼しました。
1998年3月、第9回全国人民代表大会代表に当選。7月、河南省仏教協会の会長に就任しました。
1999年8月、少林寺の住職に選出されました。
2002年、香港仏教文化産業栄誉顧問に就任。
2003年9月、中国仏教協会の副会長に就任。
2009年6月10日、河南大学体育学院の名誉教授に就任。
2009年6月11日、第三批国家級非物質文化遺産「少林功夫」の代表性伝承者に選ばれました。
2011年6月、第11回河南省青年連合会の名誉主席に就任。
2012年4月8日、河南仏教学院の院長に就任。
2013年4月15日、鄭州大学少林文化研究院の名誉院長に就任。
2014年4月12日、『清勅修大蔵経』（清乾隆完整版7240巻）を少林寺に迎えました。

弟子

2014年7月、「瘋狂英語」「瘋狂中国語」の創始者である李陽が少林寺に帰依し、釈永信を師と仰ぎ、法名を授けられました。

著書

『禅露集』

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