里港

里港について

里港は、鹿児島県薩摩川内市里町里に位置する地方港湾で、鹿児島県が管理しています。上甑島の北部に位置し、陸繋砂州によって形成された湾部にあります。砂州上には里集落が広がっており、古くから川内港や串木野港と結ばれ、島の重要な玄関口として栄えてきました。

歴史と発展

かつて、里港の港湾設備は北側のみでしたが、1980年代に大規模な整備が行われ、現在のフェリー岸壁や防波堤などが南側へ拡張されました。これにより、港の機能が大幅に向上し、フェリーや高速船の利用がより便利になりました。現在では、甑島商船のフェリーと高速船が定期的に運航しており、里港旅客待合所も設けられています。

港の利用状況

2015年度の統計によると、里港の発着数は2,736隻、総トン数は1,112,545トンに達しました。また、年間利用客数は111,942人にのぼり、乗船客と下船客がほぼ同数となっています。このデータからも、里港が島民や観光客にとって不可欠な交通拠点であることがわかります。

航路

甑島商船

フェリー

フェリーニューこしきが運航しています。1日2便が運航され、里港には以下の便が寄港します。

第1便: 長浜港→里港→串木野新港→里港→長浜港
第2便: 長浜港→串木野新港→里港→長浜港

高速船

高速船甑島が運航しており、1日2便が運航されています。

第1便: 川内港→里港→長浜港→川内港
第2便: 川内港→長浜港→里港→川内港

2014年4月2日からは、高速船の本土側発着港が串木野新港から川内港に変更されました。これにより、川内港からのアクセスが向上し、より多くの人々が甑島を訪れやすくなりました。

港湾施設

里港には、以下の港湾施設が整備されています。

岸壁（-5.5m×80m）: フェリー・高速船用。フェリー用可動橋および高速船用可動橋が設置されています。
岸壁（-4.5m×90m）
物揚場（-3.5m×180m）
物揚場（-3.0m×130m、-3.0m×100m）
物揚場（-2.0m）

これらの施設は、フェリーや高速船の安全な離着岸を支え、円滑な物流と人々の移動をサポートしています。

まとめ

里港は、上甑島へのアクセスを担う重要な港湾であり、その歴史と役割は島の発展に欠かせません。フェリーや高速船の利用だけでなく、港周辺の美しい風景も魅力的です。ぜひ一度、里港を訪れて、甑島の魅力を感じてみてください。



参考資料
『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年。
* 鹿児島県 - 里港

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