里見治

里見治の略歴と業績



里見治（さとみはじめ）は1942年1月16日に群馬県福島町（現在の富岡市）で誕生しました。彼は青山学院大学法学部を中退し、1964年には友人と共にゲーム機の販売事業を開始しましたが、思うように経営が進まなかったため、わずか1年でこの事業を清算し、ゲーム機の開発へと舵を切ります。

1965年には、父が経営していた食品メーカーの商号を「株式会社さとみ」に変更し、専務として参加しました。同社内にはアミューズメント部門を設立し、クレーンゲームやアレンジボール機の開発と販売に取り組むようになります。しかし、1977年に取引先の手形不渡りの影響を受けて同社が倒産しました。その後、残った社員と共に関連会社のサミー工業を再建し、1980年にはその社長に就任しました。

サミーではパチンコ・パチスロ機の開発と販売を行い、会社を業界の大手に育て上げます。さらに、ファミリーコンピュータ向けのゲームソフト「つっぱりウォーズ」などの開発も手掛けました。2005年以降は、日本男子プロゴルフの支援活動にも取り組み、「セガサミーカップゴルフトーナメント」を創設し、初代大会会長を担当しています。

経済的な挑戦にも直面しました。2016年9月には約30億円の申告漏れについて東京国税局から指摘されましたが、2021年5月の東京地裁で全面的に彼の主張が認められ、処分は取り消されました。2021年には、息子の里見治紀に代表取締役会長グループCEOの地位を引き継ぎ、現在は複数の役職を兼任しています。

主な役職


彼が就任している重要な役職には以下のものがあります：

馬主活動


里見治は競馬界でも知られた存在であり、日本中央[[競馬会]]（JRA）や地方[[競馬全国協会]]（NAR）に馬主登録をしています。彼の勝負服は緑色の地に黄菱山形模様が特徴で、冠名には「サトノ〜」や「〜サミー」が使われています。

彼の家族も馬主として活躍しており、特に長男の治紀や妻の美惠子がそれぞれ重賞勝ち馬を所有しています。たとえば、治紀の馬「サトノティターン」は2019年マーチステークスで優勝を果たしました。

競走馬の選定においては、池江泰郎元調教師がアドバイザーとして関与しており、期待馬は主に池江厩舎に預けられています。これまでにサトノダイヤモンドやサトノアラジンなど、GI競走での優勝を成し遂げた実績があります。

里見は多くの馬を管理しつつ、特に南井克巳厩舎などにも多くの馬を預けており、重賞やGIランクのレースでの実績も評価されています。馬主事業は法人化されたこともありましたが、2023年に同社は債務超過となり解散し、再び個人名義に戻りました。

代表的な所有馬


  • - サトノクラウン: 2016年香港ヴァーズ優勝
  • - サトノダイヤモンド: 2016年菊花賞、有馬記念優勝
  • - サトノアレス: 2016年朝日杯フューチュリティステークス優勝
  • - サトノアラジン: 2017年安田記念優勝

彼の競馬に対する情熱や成功した経歴は、実業界だけでなく、競馬界においても重要な影響を与えています。里見治は、これからも新たな挑戦を続けながら、日本のアミューズメント業界や競馬界に貢献していくことでしょう。

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