里見治紀

里見治紀：エンターテインメント業界を革新する実業家

里見治紀（さとみ はるき）は、1979年1月11日生まれ、日本の実業家、馬主、そして数々の作品を世に送り出すプロデューサーです。彼は、大手エンターテインメント企業『セガサミーホールディングス』の創業者である里見治の長男として生まれました。現在は、同社の代表取締役社長グループCEOを務める傍ら、『セガ』の代表取締役会長CEO、『サミー』の代表取締役社長CEO、『フェニックスリゾート』の取締役会長も兼任しています。東京都出身で、カリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクールで経営学修士（MBA）を取得しています。

証券会社からセガサミーへ

大学卒業後、里見治紀は国際証券（現三菱UFJモルガン・スタンレー証券）に入社しました。幼い頃から起業家精神を持ち、ビジネスの種を探すために証券会社を選んだと言います。当初、父親の会社であるサミーへの入社は考えていませんでした。それは、創業者である父の息子としてではなく、一人のビジネスパーソンとして認められたいという強い意志があったからです。

2004年、里見治紀はサミーに入社します。きっかけは、セガとサミーの統合プロジェクトに、彼が勤務していた証券会社がアドバイザーとして関わったことでした。この時、初めてサミーを客観的に見ることができたといいます。また、サミーが東証一部に上場し、必ずしも自分が社長になる必要がなくなったことも、入社を決意した理由の一つでした。入社後は、国内外のグループ会社で経験を積み、新しいビジネスを創造することを決意。スマートフォン向けゲーム開発の社内ベンチャーを立ち上げます。

しかし、最初に開発したゲームは市場で成功を収めることができませんでした。そこで、里見は出向していたスタッフ全員に転籍を要請し、チーム一丸となって新たなヒット作の開発に挑みました。

MBA取得とアイデンティティの確立

2012年、里見治紀はカリフォルニア大学バークレー校ハース・ビジネススクールでMBAを取得しました。米国でのデジタル配信ビジネスの立ち上げと並行して、週末や夜間に大学に通い、英語力を向上させました。この経験を通して、セガサミーの看板がなくても家族を養えるという自信をつけ、自身のアイデンティティを確立することができたと語っています。

リーダーシップと多岐にわたる活躍

MBA取得後、里見治紀はサミーネットワークス代表取締役社長CEO、セガネットワークス代表取締役社長CEO、セガサミーホールディングス取締役、セガ取締役などの要職を歴任しました。2017年には、セガサミーホールディングス代表取締役社長COO及びセガホールディングス代表取締役会長CEO、サミー株式会社代表取締役社長CEO、セガゲームス代表取締役会長CEOに就任。2018年からはフェニックスリゾートの取締役会長も兼務し、リゾート事業の拡大にも尽力しています。2021年4月には、セガサミーホールディングス代表取締役社長グループCEOに就任し、グループ全体の経営を統括しています。

エンターテインメントへの情熱と夢

里見治紀は、エンターテインメントを通じて社会に貢献したいという強い思いを持っています。テレビ番組で「未来に遺したい夢は？」と聞かれた際には、「エンターテインメントでノーベル平和賞をとる」と答えています。また、尊敬する人物として、父親の里見治、日本電産の創業者である永守重信、京セラ・第二電電（現・KDDI）の創業者である稲盛和夫、ユニ・チャーム社長の高原豪久を挙げています。

プロデューサーとしての才能

里見治紀は、プロデューサーとしても才能を発揮しています。映画『劇場版 七つの大罪　天空の囚われ人』や『ソニック・ザ・ムービー』シリーズなど、数々の話題作の企画・製作に携わってきました。また、テレビアニメ『ゴールデンカムイ』シリーズ、『ペルソナ5』、『東京リベンジャーズ』など、幅広いジャンルの作品をプロデュースし、エンターテインメント業界に新たな風を吹き込んでいます。

馬主としての顔

里見治紀は、馬主としても知られています。勝負服は父の里見治が使用するものとほぼ同じですが、柄の色が緑から赤に変わっています。冠名にはカリフォルニアの略称である「キャル」を使用しています。所有馬の中には、サトノティターン（2019年マーチステークスで重賞初制覇）やサトノオンリーワンなどがいます。

里見治紀は、エンターテインメント業界の未来を担うリーダーとして、これからも革新的な挑戦を続けていくことでしょう。

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