里見駅

里見駅（さとみえき）

概要

里見駅は、千葉県市原市平野に位置する小湊鉄道線の駅です。木造の駅舎は国の登録有形文化財に登録されており、その歴史的な価値が認められています。駅の周辺はのどかな田園風景が広がり、地域住民にとって重要な交通拠点となっています。

歴史

里見駅は1925年（大正14年）3月7日に開業しました。駅名は、当時この地域が市原郡里見村であったことに由来します。開業当初は、万田野まで1kmの砂利採取線が延びていましたが、トラック輸送の発達により1963年（昭和38年）に廃止されました。廃止後、長らく放置されていた砂利採取線跡は、近年になって保線区員によって見学に適した状態に整備されました。

2013年（平成25年）4月には、駅のある加茂地区の4つの小学校が統合され、加茂中学校敷地内に小中一貫教育校である市原市立加茂学園が開校しました。これに伴い、小中学生の通学に対応するため、国、市原市、小湊鉄道が協力し、8,000万円をかけて駅の再整備が行われました。同年3月16日には列車交換が復活し、駅係員が再配置されました。かつて、無人化後に駅事務室で営業していた喫茶店は、有人化に伴い改札横に移転しました。

年表

1925年（大正14年）3月7日：開業。
1963年（昭和38年）：砂利採取線廃止。
1998年（平成10年）9月16日：島式ホーム使用停止。
2002年（平成14年）3月24日：無人駅化。
2006年（平成18年）3月18日：終始発列車が設定される。
2013年（平成25年）3月16日：列車交換駅として再開、島式ホームの使用を再開、駅係員を再配置。
2016年（平成28年）11月18日：駅本屋が国の登録有形文化財に答申。
2017年（平成29年）5月2日：「小湊鉄道里見駅本屋」として国の登録有形文化財に正式登録。

駅構造

里見駅は、2面2線の地上駅で、千鳥式ホームを有しています。1998年9月16日までは2面3線の構造でしたが、交換設備の運用停止に伴い、一時的に使用が停止されました。2013年3月16日の再開時に、島式ホームの内側線路を引込み線とし、外側線路を2番線として再編されました。駅舎側の1番線は下り列車（養老渓谷・上総中野方面）、対向ホームの2番線は上り列車（上総牛久・五井方面）が発着します。

木造の駅舎内には、駅事務室と待合所があります。駅事務室では、閉塞扱いが行われています。上総牛久～上総中野間では唯一の列車交換が可能な駅であり、この区間はスタフ閉塞区間のため、同時に進入できる列車は1本のみです。

のりば

利用状況

2020年度の1日平均乗車人員は30人です。近年は、以下の表のように推移しています。

駅周辺

里見駅は、牛久以南の中心に位置し、隣接して加茂学園があります。地域活動団体「喜動房倶楽部」によって、駅構内の店舗で毎月第1・第3土曜日・日曜日および祝日に喫茶店が営業され、野菜や物産品の販売、レンタサイクルなども行われています。

駅周辺の主な施設は以下の通りです。

千葉県道81号市原天津小湊線
千葉県道173号南総月出線
高滝湖（高滝ダム）
市原市役所加茂支所
南総消防署加茂分署
市原市立加茂学園（小中一貫校）
市原市立加茂中学校
市原市立加茂小学校
千葉県射撃場
大山祇神社
与市郎桜

駅前からは、小湊鉄道バスが運行しています。

その他

里見駅は、過去に以下の作品のロケ地として使用されました。

テレビドラマ『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』
インテルのCM「僕と彼女と彼女のパソコン〜出会い」篇
武富士（日本保証）「心が躍る篇」のCM

隣の駅

小湊鉄道
■小湊鉄道線
里山トロッコ停車駅
高滝駅 - 里見駅 - 飯給駅

脚注

出典
広報資料・プレスリリースなど一次資料
統計資料
千葉県統計年鑑

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]

外部リンク

* 里見駅 - 小湊鉄道

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