重成格

重成格（しげなり かく）は、1901年7月13日に生まれ、1956年10月16日に亡くなった日本の官僚であり、政治家です。岡山県出身で、東京帝国大学を卒業後、内務省に入省しました。内務官僚として、大阪府官房長や兵庫県内務部長などを歴任し、その行政手腕を発揮しました。

1946年、重成格は官選の鹿児島県知事に就任しました。翌年には、初の公選による鹿児島県知事選挙に立候補し、見事当選を果たしました。しかし、知事就任直後には、内務省検閲課長を務めていた過去から、公職追放を求める運動が起こるなど、困難な状況にも直面しました。また、副知事の人事においては、県議会との対立により、県総務部長の保岡武久の副知事就任が半年近く遅れるという混乱もありました。

このような困難な状況下においても、重成格は、アメリカの施政下にあった奄美群島の返還運動を積極的に推進しました。その熱意と努力が実を結び、1953年に奄美群島の返還が実現しました。この功績は、重成格の政治家としての大きな成果の一つとして、高く評価されています。

重成格は、2期8年間にわたり鹿児島県知事を務めた後、1956年の第4回参議院議員通常選挙に鹿児島県選挙区から自由民主党公認で立候補し、当選しました。しかし、当選からわずか3か月後、国会に初登院する前に病気のため急逝しました。享年55歳でした。

重成格の死後、その功績を称え、勲二等瑞宝章が追贈され、正五位から従三位に叙されました。また、内務官僚・男爵である大森鍾一は、重成格の義父にあたります。

重成格は、官僚として、そして政治家として、その生涯を日本の発展に尽くしました。特に、奄美群島の返還運動における貢献は、今日においても記憶されるべきものです。彼の行政手腕と政治家としての熱意は、後世に大きな影響を与え続けています。

重成格の足跡は、日本の戦後復興期における地方自治の確立と、国民の福祉向上に大きく貢献した人物として、歴史に刻まれています。

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