野望の国

野望の国



『野望の国』（やぼうのくに）は、1989年10月28日から1990年2月24日まで、日本テレビ系列で放送された大河ドラマです。正式には『青春大河ドラマ 野望の国』という名称で、毎週土曜日の20:00から20:54の時間帯に放送されました。このドラマは3部構成で、「野望の国 嵐の章」、「花燃える日日 －野望の国・第二部－」、「花燃える日日 青春航路 炎の章」というタイトルに分けられています。

概要



本作は幕末を背景に、激動の時代に生きる若者たちの物語を描いており、舟作という主人公と、その子供・巴、さらに巴の息子・卓也の生涯に焦点を当てています。全体としては3つの部分に分かれており、特に第一部と第三部は近藤真彦が主人公を演じ、第二部では沢口靖子がヒロインとして活躍しました。第一部では、近藤長次郎という歴史上の人物の命が軽んじられた結果、その友人舟作が亀山社中に乗り込むというエピソードが描かれ、史実とフィクションが巧妙に交錯する構成が評価されました。

第二部では、西郷史郎というキャラクターが大陸運動に参加する様子や、舟作の娘・巴の恋愛物語が中心に描かれます。第三部は、本来予定されていた20回放送が15回に短縮されたことも影響し、物語の展開がまとまりを欠く結果となりました。

また、ドラマと同時に市川森一による小説も連載されていましたが、こちらも途中で打ち切られる運命をたどりました。『野望の国』は、1972年に放送された『黒帯風雲録 柔』以来、17年ぶりとなる日本テレビ土曜20時枠での連続ドラマでした。それにより、約4ヶ月間、土曜21時枠のドラマとの2本放送が行われ、視聴者に多くの関心を寄せられました。しかし、この作品をもって日本テレビでの土曜20時枠の連続ドラマは途絶えることになります。

タイトルと放送期間




キャスト



嵐の章



第二部



炎の章



スタッフ




主題歌と評価



この作品は、幕末の実際の出来事を元に、若者たちの夢や野望をうまく表現しています。特に音楽は、読売日本交響楽団によるテーマ演奏により、ドラマのドラマティックさを一層引き立てています。視聴者からは、時代背景に即した演技やストーリー展開が高く評価されました。

『野望の国』は、波乱万丈の幕末を生きた若者たちの姿が描かれた作品であり、今なお多くのファンに親しまれています。

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