野村又三郎 (14世)

十四世 野村 又三郎

十四世 野村 又三郎（じゅうよんせい のむら またさぶろう）は、1971年6月30日生まれの日本の狂言師です。彼は和泉流の野村又三郎の十四世であり、伝統芸能における重要な位置を占めています。

人物背景

愛知県名古屋市で生まれた又三郎は、著名な能楽師である十二世野村又三郎の長男として、伝統的な芸能の家に育ちました。彼の本名は野村信行（のむら のぶゆき）であり、早くからその才能が注目を集めます。彼は南山中学校・高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部の邦楽科狂言専攻を卒業し、更に同大学音楽学部別科で邦楽謡曲専攻を修了しました。また、長男である野村信朗（のぶたか）も狂言師として活動しています。

略歴とキャリア

また三郎は1976年に『靭猿』で初舞台を踏み、その後の87年に『三番叟』を披露し元服を果たしました。1985年から1988年の間、NHK名古屋放送局の『中学生日記』にレギュラー出演し、テレビでもその名が知られるようになります。1991年には『釣狐』を披露し、独立した狂言師としての第一歩を踏み出しました。

1996年には『金岡』の演目を披露し、四世野村小三郎を襲名。2000年には『花子』を演じ、2003年には映画『ラスト サムライ』に出演、さらに劇中劇の構成や演出・台本作成・演技指導を手掛けるなど、多彩な才能を発揮しました。また、2005年には愛知万博の開会式で創作舞踊狂言「叡智の袋」を手掛け、脚本・演出・主演として舞台に立ちました。

2007年に師の十二世野村又三郎が逝去した後、一門の統率を引き継ぎます。2011年には十四世野村又三郎を名乗り、さらなる活動を続けています。2013年にはNHK名古屋放送局が制作した岐阜発ドラマで梅次役として出演し、幅広いメディアでの活動を展開中です。

受賞歴

また三郎の業績は多くの評価を受けており、1996年には第10回TARG賞を受賞、1997年には第18回松尾芸能賞新人賞、2001年には名古屋市民芸術祭審査員特別賞を受賞しています。さらに、2004年には第20回芸術創造賞、2005年には名古屋市民芸術祭賞を受賞。このように彼は、伝統芸能の発展に貢献し、若手芸能人の模範となっています。

外部リンク

彼の活動については、野村又三郎家の公式ホームページや、野村小三郎が指導する「まいまい狂言会」のサイトでも確認できます。彼らの活動は日本の伝統芸能として、多くの人々に感動を与え続けています。文化を継承する重要な存在として、十四世野村又三郎は今後も新たな舞台での活躍が期待されています。

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