野村玲子

野村玲子は、日本のミュージカル女優であり、浅利演出事務所の代表者です。1961年8月21日に北海道旭川市で生まれました。元劇団四季所属で、夫は演出家の浅利慶太です。

高校卒業後、銀行に勤務しましたが、1年で退職し、ミュージカル女優を目指して1981年に上京、劇団四季の研究所に入所しました。入団前から『ウエストサイド物語』のマリア役を熱望していました。

1983年に劇団員に昇格し、初舞台は『エビータ』のミストレス役でした。その後、『ジーザス・クライスト=スーパースター』のマグダラのマリア、『コーラスライン』のディアナなどを演じ、劇団の看板女優としての地位を確立しました。

1988年の『オペラ座の怪人』では、初演オリジナルキャストとしてクリスティーヌ役を演じ、市村正親のファントムと共に大きな注目を集めました。

1991年初演の『ミュージカル李香蘭』ではタイトルロールを務め、劇団四季と浅利演出事務所で李香蘭を800回以上演じ続けました。中国4都市やシンガポール公演でも歓迎され、原作者の山口淑子（李香蘭）とも親交を深めました。山口からは、歌唱法や胡弓の音色のようなバイブレーションを表現して欲しいと頼まれたそうです。

華やかなスター性と堅実な演技力を持ち、日本を代表するミュージカル女優として内外で高く評価されています。1995年には、『美女と野獣』の初代ベル役を堀内敬子と共に務め、1997年まで同役を演じました。

その他の代表作には、『ユタと不思議な仲間たち』の小夜子、『赤毛のアン』のアン、『ハムレット』のオフィーリア、『エビータ』のエビータなどがあります。近年は、ストレートプレイを中心に活動しています。

2003年に浅利慶太と入籍し、2015年に浅利が劇団四季から独立して「浅利演出事務所」を設立すると、第1弾上演作品『オンディーヌ』に出演しました。2018年に浅利慶太が死去したことに伴い、浅利演出事務所の二代目代表者に就任しました。2023年には、創立70周年記念公演『ひばり』に主演予定でしたが、開幕5日前に降板が発表されています。演出手法を巡る対立があったとされています。

主な出演作品

赤毛のアン（アン・シャーリー）
アンチゴーヌ（アンチゴーヌ）
ウエストサイド物語（マリア）
エビータ（ミストレス、エビータ）
Dreaming（ミチル）
オペラ座の怪人（クリスティーヌ・ダーエ）
オンディーヌ（オンディーヌ）
ミュージカル李香蘭（李香蘭）
キャッツ（シラバブ）
コーラスライン（ディアナ、マギー）
ジーザス・クライスト＝スーパースター（マグダラのマリア）
ソング&ダンス
ハムレット（オフィーリア）
ひばり（ジャンヌ・ダルク）
美女と野獣（ベル）
ユタと不思議な仲間たち（小夜子）
夢から醒めた夢（マコ）
ユリディス（ユリディス）
ラ・ソヴァージュ（テレーズ）
鹿鳴館（影山伯爵夫人朝子）
思い出を売る男（街の女）
トロイ戦争は起こらないだろう（エレーヌ）
ヴェニスの商人（ポーシャ）

テレビ出演

TBS「いのちの響」

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