野柳風景特定区

野柳風景特定区の魅力

野柳風景特定区（やりゅう-ふうけいとくていく）は、台湾の最北端に位置し、新北市万里区の野柳村にある自然の奇観を楽しむことができる場所です。この特定区は、風化や海の浸食によって形成された独特の地形が広がっており、自然の力が生み出した芸術的な岩石が特徴です。ここは風景特区として指定され、しっかりと整備された野柳地質公園として観光客を迎えています。

名前の由来

野柳という地名の由来については、いくつかの説がありますが、スペイン語で「悪魔の岬」を意味するPunto Diablosに由来するとの説があります。地元の人々は、この場所の特異な地形を強調する言葉を用いてその特性を称賛しています。

主な見どころ

この風景特定区の中で特に有名なのが「女王頭（クィーンズヘッド）」です。その名の通り、女王の頭部を模しているこの岩は、浸食によって徐々に形を変えており、あと20年ほどでその頭部が取り去られる可能性があると言われています。この女王頭以外にも、「仙女遺履」として知られる大きな草履の形をした岩や、「石象頭」と呼ばれる象の形をした岩も訪れる人々を楽しませています。

入場する際には、環境清潔費を支払いその後、公園内の景観を悠々と散策できます。出口付近には、地元の特産品である魚介類の加工品を販売する店舗が立ち並ぶ「野柳特産街」があり、観光の後にはお土産探しにもぴったりです。

また、風景特定区内の岩場には安全措置として柵は設けられていませんが、赤線が引かれた境界があり、その線を越えると落下の危険があるため、十分な注意が必要です。金山区から遠く見る野柳岬はまさに「野柳亀」と例えられる光景が広がり、その印象的な風景が訪れる人々の記憶に残ります。

落書き事件

2009年3月には、深刻な問題が発生しました。中国江蘇省からの観光客が岩壁に簡体字で「中国常州趙根大」と落書きする事件がありました。この行為は台湾のメディア及びネット上で大きな議論を呼び、落書きをした本人は謝罪に追い込まれる事態となりました。この事件は観光地の保護や文化に対する理解の必要性を考え直させるきっかけにもなる出来事でした。

アクセス

野柳風景特定区へのアクセスは非常に便利です。基隆駅からは基隆客運の金山行きバスや淡水駅からの野柳行きバスを利用することができ、そこから徒歩10分ほどで到着します。また、台北市内からも国光客運のバスが運行しており、観光客にとってアクセスしやすい位置にあります。

近隣の観光地

周辺には、万里区のほか、金山区にある著名な観光スポットであるテレサ・テンの墓や海洋世界という水族館も存在します。海洋世界ではイルカの曲芸ショーを楽しむことができるほか、西洋スタイルのシンクロナイズドスイミングのパフォーマンスも行われ、一味違った観光体験ができます。

このように、野柳風景特定区は自然の造形美が堪能できるだけでなく、地域の文化や歴史、観光の楽しさを感じられる場所として、多くの旅行者に愛されています。

もう一度検索