野蒜駅

野蒜駅

野蒜駅（のびるえき）は、宮城県東松島市野蒜ケ丘一丁目にある、東日本旅客鉄道（JR東日本）仙石線の駅です。仙石東北ラインの列車も停車します。

歴史

開業と観光開発

1928年（昭和3年）、奥松島・野蒜海岸の観光開発のため、宮城電気鉄道（現JR仙石線）によって開業しました。初代社長の山本豊次が、波の穏やかな洲崎浜に着目し、海水浴場開発を計画。駅は鳴瀬川河口近くに建設された野蒜築港と松島湾を結ぶ東名運河沿いに位置していました。

1931年（昭和6年）には、須磨海水浴場に倣い「東北須磨駅」に改称。駅直営の海水浴場やプール、ホテル、キャバレーなどが開業し、一大観光地となりました。その後、1944年（昭和19年）の国有化時に、現在の駅名「野蒜駅」に戻されました。

奥松島観光

松島は、日本三景として有名ですが、野蒜駅周辺は、松島の奥に位置することから「奥松島」と呼ばれるようになりました。1980年代には、駅名改称のアンケートも行われましたが、改称には至りませんでした。

東日本大震災による被災と復旧

2011年（平成23年）3月11日に発生した東日本大震災の津波により、野蒜駅は甚大な被害を受け、営業休止となりました。その後、仙石線の内陸移設が決定し、野蒜駅も内陸部に移転して再建されることになりました。

2015年（平成27年）5月30日、新線が開業し、営業を再開しました。

年表

1928年（昭和3年）4月10日：宮城電気鉄道の野蒜駅として開業
1931年（昭和6年）10月23日：東北須磨駅に改称
1944年（昭和19年）5月1日：国有化により野蒜駅に改称
1955年（昭和30年）5月3日：町村合併により住所変更
1962年（昭和37年）4月1日：貨物取り扱い廃止
1970年（昭和45年）：荷物取り扱い廃止、自動券売機設置
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる
1996年（平成8年）4月1日：新駅舎と合築した「奥松島観光情報センター」オープン
2003年（平成15年）10月26日：ICカード「Suica」利用開始
2005年（平成17年）4月1日：市町村合併により住所変更、駅業務委託
2011年（平成23年）3月11日：東日本大震災で被災、営業休止
2012年（平成24年）1月26日：内陸移設による復旧を発表
2015年（平成27年）5月30日：新駅舎での営業再開
2016年（平成28年）10月1日：旧駅舎が「震災復興伝承館」として開館
2022年（令和4年）3月12日：駅員終日不在となる
2024年（令和6年）10月1日：えきねっとQチケのサービスを開始

駅構造

現駅舎

島式ホーム1面2線を有する地上駅です。ホームと駅舎は歩道橋で連絡しており、トイレやエレベーターも完備しています。駅舎は、松島の景観に配慮した和風のデザインが特徴です。駅前にはロータリーやパークアンドライド駐車場が整備されています。無人駅で、自動券売機と簡易Suica改札機が設置されています。

のりば

基本的に上下線ともに2番線を使用します。仙石東北ラインの特別快速は2番線を通過します。

震災前の旧駅舎

以前は、島式ホーム1面2線で、構内踏切でホームと連絡していました。駅舎内には「奥松島観光情報センター（Nマップ）」が併設されていました。旧駅舎は震災遺構として保存され、改修後は「震災復興伝承館」として利用されています。1階は交流スペース、2階は震災関連の展示スペースとなっています。

利用状況

JR東日本によると、2000年度（平成12年度）から2020年度（令和2年度）の1日平均乗車人員は以下の通りです。

（省略）

駅周辺

東松島市 奥松島観光物産交流センター
野蒜市民センター
野蒜地域交流センター
東松島市立宮野森小学校

隣の駅

JR東日本

■仙石線
■普通：東名駅 - 野蒜駅 - 陸前小野駅
■仙石東北ライン
■特別快速：通過
■快速：高城町駅 - 野蒜駅 - 陸前小野駅

脚注

（省略）

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
碧南中央駅（旧称：新須磨駅）
東松島市震災復興伝承館

外部リンク

駅の情報（野蒜駅）：JR東日本
東松島観光物産公社
東松島市内震災復旧･復興状況写真（東松島市）
東松島震災復興祈念公園・震災復興伝承館 - 宮城県沿岸部情報サイト｢みやぎ海べの旅案内｣（みやぎ観光復興支援センター）

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