金勇輝

金 勇輝（きむ よんひ）は、1993年3月29日に関西地方の大阪府で誕生したプロラグビー選手です。ポジションは主にセンター（CTB）を務め、現在は日本のトップティアリーグであるジャパンラグビーリーグワンに所属するNTTドコモレッドハリケーンズ大阪でプレーしています。身長176cm、体重89kgの体格を持ち、フィールド上での力強いプレーでチームに貢献しています。ニックネームは「よんひ」としてチームメイトやファンから親しまれています。

彼のラグビーキャリアは、大阪朝鮮高校で本格的に開花しました。高校時代からその才能は注目を集め、早くも高校日本代表に選出されるなど、将来を嘱望される存在でした。高校卒業後、彼はラグビーの名門として知られる法政大学に進学し、さらなる技術向上を目指しました。大学においても中心選手として活躍し、4年次にあたる2014年には、チームを牽引する法政大学ラグビー部の副キャプテンという重責を担いました。

大学での活躍を経て、2015年に法政大学を卒業した金選手は、当時のトップリーグに所属していたNTTドコモレッドハリケーンズ（現在のNTTドコモレッドハリケーンズ大阪）に加入しました。プロ選手としての新たな挑戦が始まりました。入団後、チーム内での競争を経て、徐々にその頭角を現します。そして、2017年9月9日に行われたジャパンラグビートップリーグ2017-2018シーズンの第4節、宗像サニックスブルースとの試合に途中出場を果たし、待望の公式戦デビューを飾りました。このデビュー戦は、彼のプロキャリアにおける重要な節目となりました。

所属チームでの経験を積む中で、金選手はそのリーダーシップも発揮しました。2018年には、NTTドコモレッドハリケーンズの副将にも任命され、チームを支える役割を担いました。ピッチ上でのパフォーマンスに加え、チーム内のまとまりや若手の手本となる存在として、チームから厚い信頼を得ていたことが伺えます。

彼のキャリアを語る上で欠かせないのが、国際舞台での経験です。高校日本代表、U20日本代表といったユース世代での代表経験に加え、2022年には祖国の代表としてもプレーする機会を得ました。具体的には、2022年5月に行われた韓国代表のトレーニング合宿に参加し、ナショナルチームの一員としての可能性を示しました。そして同年7月には、ラグビーワールドカップ2023のアジア最終予選も兼ねた香港代表とのテストマッチに出場し、見事に韓国代表の「初キャップ」を獲得しました。これは、15人制の韓国代表選手として公式戦に出場したことを意味し、彼の国際的なキャリアにおける大きな一歩となりました。さらに、同年には15人制だけでなく、7人制の韓国代表にも選出されており、異なるラグビーの形式でも高い適応能力と実力を示しています。

また、2023年には活動の場をさらに広げました。同年5月、韓国国内の主要ラグビーリーグであるコリアスーパーラグビーリーグに所属する「OK金融」へ派遣されることが決定しました。これにより、彼は日本のリーグだけでなく、韓国のプロリーグでもプレーする経験を積むこととなり、自身のスキルや経験をより豊かにしています。

金勇輝選手は、高校時代から現在に至るまで、日本と韓国の両国でラグビーに真摯に向き合い、着実にキャリアを積み重ねてきました。センターとして攻守にわたる貢献が期待される彼は、所属するNTTドコモレッドハリケーンズ大阪において、ジャパンラグビーリーグワンでの勝利を目指し、日々トレーニングに励んでいます。多様な代表経験と国内外でのプレー経験を持つ彼は、今後のラグビーキャリアにおいても、さらなる飛躍が期待される選手です。

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