金寛泰

金 寛泰：強さとリーダーシップを兼ね備えたプロップ

1992年6月5日に大阪府で生を受けた金 寛泰（きん がんて、Gwante Kim）は、ラグビーユニオンにおいてプロップとして活躍した選手です。身長175センチ、体重106キロという強靭な体格を誇り、そのプレースタイルは「がんちゃん」や「カピバラ」という愛称からも親しまれました。

金選手のラグビーキャリアは、13歳から始まりました。高校はラグビー強豪校として知られる大阪朝鮮高校に進学。ここでは早くからそのリーダーシップを発揮し、最上級生時には主将としてチームを牽引しました。また、将来を嘱望される才能として高校日本代表候補にも選ばれるなど、高校時代から頭角を現していました。大阪朝鮮高校では、金勇輝、権裕人、朴成基、梁正秋といった後のラグビー界で活躍する選手たちと同級生でした。

高校卒業後、金選手は関西学院大学へと進みました。大学でもラグビーを続け、チームの中心選手として活躍。特に2014年にはラグビー部の副将を務め、チームを支える重要な役割を担いました。大学時代の同級生には、後に東芝でチームメイトとなる德永祥尭がいます。関西学院大学での経験は、選手としても人間としても、金選手をさらに成長させたことでしょう。

大学を卒業した2015年、金選手はジャパンラグビーリーグワン（当時はジャパンラグビートップリーグ）に所属する東芝ブレイブルーパス（現・東芝ブレイブルーパス東京）に加入しました。タフなFW（フォワード）陣の一員として、日々の練習に励み、プロのレベルに適応していきます。そして、加入から2年後の2017年8月19日、ジャパンラグビートップリーグの開幕節であるNECグリーンロケッツ戦で、途中出場ながらも念願の公式戦デビューを果たしました。プロップというポジションは、スクラムの最前列で相手と組み合い、チームの土台を支える重要な役割を担います。金選手は、その体格と粘り強さを活かし、東芝のFWとして貢献を続けました。

また、金選手は若い頃からその才能を認められており、U20日本代表にも選出された経験を持っています。これは、世代別のトップレベルで戦える実力と将来性を評価された証と言えるでしょう。

東芝ブレイブルーパス東京では、プロップとして長年にわたりチームに貢献しましたが、2023-24シーズンを最後にチームを離れることとなりました。東芝での約9年間のキャリアを通じて、多くの経験を積み、選手として円熟期を迎えました。

金寛泰選手のキャリアは、高校・大学でのリーダーシップ、U20日本代表経験、そしてタフなプロリーグでの長いキャリアに彩られています。今後の活動については明らかになっていませんが、これまで培ってきた経験とスキルを活かし、ラグビー界において新たな形で貢献していくことが期待されます。

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