金山国治

金山国治の生涯

金山国治（かなやま くにはる）は、1906年2月18日に生まれ、1981年4月14日に亡くなった日本の官僚、軍人、弁護士です。内務省の官僚として地方行政に携わり、警察官僚としても手腕を発揮しました。戦後は陸上自衛隊に入隊し、陸将まで昇進。退官後は弁護士として活躍しました。

若き日の金山

島根県出身の金山は、第一高等学校を経て、1931年に東京帝国大学法学部法律学科を卒業しました。在学中の1930年には高等試験行政科試験に合格、翌年には司法科試験にも合格しており、非常に優秀な学生であったことが伺えます。

内務官僚としてのキャリア

大学卒業後、金山は内務省に入省し、地方局に配属されました。その後、鹿児島県学務部学務課長、同総務部議事課長、内務省衛生局事務官、警視庁経済警察第一課長、岩手県書記官・警察部長、厚生省衛生局医務課長、群馬県部長・警察部長、防空総本部救護課長、新潟県部長・警察部長、福岡県経済部長、栃木県内務部長など、様々な役職を歴任しました。

これらの役職を通じて、金山は地方行政、警察行政、衛生行政など、幅広い分野で経験を積みました。特に警察官僚としては、岩手県や群馬県、新潟県などで警察部長を務め、地方の治安維持に尽力しました。

佐賀県知事

1947年3月、金山は佐賀県知事に任命されました。前任の戸沢盛男が知事選出馬のため辞任したことに伴うものでしたが、金山自身も知事選挙を執行し、同年4月に退任しました。その後、公職追放となり、一時的に公職から離れることとなりました。

自衛官としてのキャリア

1950年、金山は警察予備隊に加わり、再び公職に復帰しました。第1幕僚監部第4部長、保安隊幹部学校長などを歴任し、陸上自衛隊創設期における幹部育成に貢献しました。1957年には、第3管区総監在任中、演習中の事故で隊員が死亡した責任を取り辞任しています。この事件は、金山の軍人としてのキャリアに大きな影を落とす出来事となりました。

弁護士としての晩年

自衛隊を退官後、金山は弁護士として活動を始めました。官僚、軍人としての経験を活かし、法律の専門家として社会に貢献しました。その晩年は、弁護士としての活動に専念し、1981年にその生涯を閉じました。

まとめ

金山国治は、内務官僚、警察官僚、陸上自衛官、弁護士という、多岐にわたる分野で活躍した人物です。地方行政、警察行政、軍事、法律といった様々な分野で経験を積み、それぞれの分野で重要な役割を果たしました。その生涯は、激動の昭和史を象徴するものであり、今日の日本社会を築く上で重要な役割を担った一人と言えるでしょう。

参考文献

歴代知事編纂会編『新編日本の歴代知事』歴代知事編纂会、1991年。
秦郁彦編『日本官僚制総合事典：1868 - 2000』東京大学出版会、2001年。
* 『現代物故者事典 1980～1982』日外アソシエーツ株式会社、1983年。

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