金才龍

金才龍について

金才龍（キム・ジェリョン、朝鮮語: 김재룡、1959年生まれ）は、朝鮮民主主義人民共和国の政治家です。彼は朝鮮労働党中央委員会の政治局員、書記、検査委員会委員長など、複数の重要な役職を歴任してきました。特に、金才龍は第6代朝鮮民主主義人民共和国内閣総理を務め、第7期朝鮮労働党中央軍事委員会の委員にも選出されるなど、その影響力は大きいと言えます。

経歴

彼の政治キャリアは1970年代に始まりました。金才龍はまず平安北道党委員会の書記に就任し、その後慈江道党委員会の書記もとり、おおいに辣腕をふるいました。2015年2月には慈江道党委員会責任書記に任命され、2016年5月の朝鮮労働党第7次大会では党中央委員会の委員としてその地位を確立します。

また、同年5月には慈江道党委員会の委員長もつとめ、彼の政治的影響力は増していきました。2018年8月には金正日の元側近であった金永春が逝去した際、金正恩が委員長を務める国家葬儀委員会のメンバーとして参加しました。

その後、2019年4月10日に行われた第7期党中央委員会第4回総会では、中央政治局員および党中央軍事委員会の委員に選出され、その翌日の最高人民会議では内閣総理および国務委員会委員に選ばれます。しかし、2020年には解任され、党中央委員会副委員長及び組織行政部長に就任しました。

2021年には党の第8次大会で中央委員会の委員に再選され、党内での地位を維持しましたが、同年以降は国務委員会からの召還や政治局員からの脱落も経験しており、2022年には再び書記・検査委員会委員長に選出されるなど、波乱の人生を歩んでいます。

人物評

金才龍は、地方の党委員会の幹部から首相に選ばれた初めての例として注目されています。彼の地方経済への貢献が金正恩に認識された結果、このような要職に就くことができたと報じられています。

また、組織行政部長としての役割に関しても高い評価を受けています。報道によれば、金才龍は党の政策を忠実に理解し、実行するとされ、司法や検察、保衛、安全の各機関に関与してこなかった純真な人物とされています。このことが、彼の起用や信任の大きな理由の一つとして挙げられています。

特に、過去に権力を持った張成沢が粛清された経験から、金才龍は各機関の監視や制御に専念する姿勢を示しています。そして、彼の権限には制約が設けられており、権力の乱用を避けるための配慮がなされています。彼は金与正の補佐的存在としての役割を果たすことが期待されているため、その行動や発言は常に注視されています。

これらの要素が金才龍の政治家としての評価を形成し、彼の動向は北朝鮮の政治において少なからぬ影響を与え続けています。

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