金田一耕助の小径

金田一耕助の小径

金田一耕助の小径は、推理小説家横溝正史によって生み出された名探偵・金田一耕助が初めて登場した作品『本陣殺人事件』の舞台を巡るウォーキングコースです。このコースは岡山県倉敷市の真備町に位置しており、清音駅から始まり、横溝正史が疎開していた地域をめぐる旅路となっています。

コースの概要

このウォーキングコースは、大きく前半と後半に分かれています。前半は清音駅から岡田地区まで、金田一耕助の初登場となった『本陣殺人事件』の舞台を訪れます。後半は岡田地区から川辺宿駅へ至る道のりで、途中には金田一シリーズに登場するキャラクターの像が設置されており、「金田一耕助ミステリー遊歩道」と名付けられています。

清音駅

出発点である清音駅は、JR西日本伯備線と井原鉄道の接続駅です。金田一耕助が『本陣殺人事件』の中で降り立ったのがこの駅です。また、駅前にはレンタサイクル「金田一自転車」の貸し出し所があり、これは金田一耕助が登場する作品の一節を象徴した自転車です。

川辺橋と歴史的要素

川辺橋は1933年に架け替えられ、現在は歩行者と自転車専用の橋として利用されています。この橋は『本陣殺人事件』の中には描かれていませんが、金田一耕助が清音駅から岡田村に向かう際に通った橋であり、歴史的な意味を持ちます。最近の大雨で一部通行止めとなりましたが、仮設橋が設置され、通行が再開されています。

重要な史跡と施設

コース上には数々の歴史的な施設が点在しています。川辺一里塚、小道を進むと現れる川辺本陣跡や脇本陣跡は、作品や地域の歴史的背景を知る上で重要です。また、旧川辺郵便局跡は、物語の中の重要なシーンの場所として記憶されています。

文化的名所

宇賀神社や艮御崎神社などの神社も訪れることができ、地域の信仰や文化にも触れられます。艮御崎神社では、横溝正史の資料に縁のある絵馬堂もあり、彼の作品の世界に没入することができます。

歴史館と展示

倉敷市真備ふるさと歴史館には、横溝正史の業績や様々な資料が展示されており、訪問者は彼の文学的足跡を辿りながら、地元の歴史に関する知識を深めることができます。館内には金田一耕助の像も設置されており、多くのファンが訪れるスポットとなっています。

終わりに

このように、金田一耕助の小径は、探偵小説ファンだけでなく、歴史や文化に興味がある人々にとっても魅力的な場所です。金田一耕助の物語の舞台を歩きながら、彼の世界を体験することができるこのコースは、多くの人々に感動と思い出を提供しています。

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