金田充弘 (構造家)

金田充弘（かなだ みつひろ）は、1970年に東京都で生まれた日本の構造家です。東京芸術大学美術学部教授として教鞭を執る傍ら、オーヴ・アラップ・アンド・パートナーズ・ジャパン・リミテッドに所属し、数々の著名な建築物の構造設計に携わっています。

生い立ちと学歴

金田氏は、1970年に東京都で生まれました。1994年にカリフォルニア大学バークレー校環境デザイン学部建築学科を卒業し、1996年には同大学工学部土木環境工学科修士課程を修了しました。この間、建築と構造工学の両分野で専門知識を深めました。

キャリア

1996年にArup東京事務所に入社し、構造設計のキャリアをスタートさせました。その後、2005年にはArupロンドン事務所に勤務し、国際的なプロジェクトにも携わりました。2007年には東京芸術大学美術学部准教授に就任し、教育者としての活動も開始しています。

主な構造設計作品

金田氏が構造設計を手がけた主な建築作品には、以下のようなものがあります。

2001年：メゾンエルメス（建築設計：レンゾ・ピアノ）
2003年：米原幼稚園（建築設計：遠藤秀平）
2004年：砥用町林業センター（建築設計：西沢大良）
2005年：富弘美術館（建築設計：aat+ヨコミゾマコト）
2006年：珠洲市多目的ホール（建築設計：長谷川逸子）
2008年：サラゴサ万博ブリッジパビリオン（建築設計：ザハ・ハディド）
2009年：サーペンタインギャラリーサマーパビリオン2009（建築設計：SANAA）

これらの作品は、建築家の独創的なデザインを支える高度な構造技術を駆使しており、金田氏の卓越した構造設計能力を示すものとして評価されています。

受賞歴

金田氏は、その優れた業績に対し、数々の賞を受賞しています。主な受賞歴は以下の通りです。

2002年：第12回松井源吾賞（メゾンエルメス）
2003年：第44回BCS賞（メゾンエルメス）
2004年：アメリカンウッドデザインアワード（米原幼稚園）
2005年：アーキテクチャーレビューアワード（砥用林業センター）

特に松井源吾賞は、構造設計における優れた業績を称えるものであり、金田氏の構造家としての卓越した能力を証明するものです。

著書

金田氏は、自身の専門知識や経験を活かし、複数の著書を執筆しています。主な著書は以下の通りです。

2001年：「30x100 Material マテリアルの使い方展」共著
2003年：「松井源吾賞作品集」共著
2003年：「ヴィジュアル版建築入門3　建築の構造」彰国社共著
2005年：「オルタナティブ・モダン 建築の自由をひらくもの」TN Probe、共著

これらの著書を通じて、構造設計の重要性や魅力を広く伝えています。

まとめ

金田充弘は、構造家として、また教育者として、日本の建築界に大きく貢献している人物です。彼の構造設計は、常に建築家の創造性を最大限に引き出し、その結果、数々の美しい建築物が誕生しました。今後も彼の活躍から目が離せません。

関連事項

カリフォルニア大学バークレー校
* 東京芸術大学の人物一覧

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