金田徳光

金田徳光は、文久3年（1863年）に現在の大阪府八尾市で生まれ、大正8年（1919年）に生涯を閉じた日本の宗教家です。幼名は岡田徳光といい、父は和田徳平、母は岡田ミネです。後に金田姓を名乗ります。

幼少期に現在の堺市へ移り住み、金物店に丁稚奉公に出ます。この頃から、霊的な能力を発揮するようになったと伝えられています。ある時、奉公先の主人と寺を訪れた際、弘法大師が幼少時に断崖から飛び降りたという逸話を聞き、感銘を受けます。その影響を受け、金田は大阪府と和歌山県の境にある犬鳴山の滝の上から自ら飛び込みますが、不思議なことに無傷でした。この体験から、「私も弘法大師のように、人助けに生きていこう」と決意したと言われています。

その後、真言宗の総本山である高野山金剛峯寺へ百数十回も参詣し、「もし弘法大師がこの世にいらっしゃるならば、どのように人々を教え導くだろうか」という問いを自らに課し、修行に励みました。丁稚奉公を終えた後は、堺市で「かなとく金物店」を開業しますが、その頃から「念仏の徳さん」として人々に親しまれるようになりました。

金田を祀る社は、和歌山県伊都郡高野町花坂の自然社本宮にあります。

大正元年（1912年）には、御嶽教徳光大教会を設立し、教祖となりました。この教団は、教育勅語を教義の一つとしていました。金田の歌碑は、自然社本宮や高千穂の峰に建立されています。

現在では、「金田のおいやん」と呼ばれ、多くの人々に親しまれています。その他にも、那智滝や霧島神宮にも歌碑が建立されており、その影響力の大きさがうかがえます。

金田徳光の墓は、昭和24年（1949年）11月に建立され、高野山奥の院にあります。



関連文献
伝記編纂委員会（編）『金田徳光先生伝』自然社、1963年

関連項目
御木徳一 - パーフェクト リバティー教団|パーフェクト_リバティー教団の前身となる「ひとのみち教団」創始者。金田の門弟であった時期がある。

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