針塚進

針塚進（はりづか すすむ）は、日本の著名な臨床心理学者です。群馬県出身で、九州大学大学院教育学研究科を修了後、山形大学教育学部などを経て、1998年に九州大学大学院人間環境学研究院教授に就任しました。その後、2013年には中村学園大学人間発達学部教授、2018年には筑紫女学園大学特任教授と、教育・研究機関で要職を歴任しています。

針塚氏は、博士（教育学、九州大学）の学位を有し、（財）日本臨床心理士資格認定協会認定臨床心理士、日本リハビリテイション心理学会認定スーパーヴァイザーとしても活躍しています。また、日本心理学会、日本心理臨床学会、日本教育心理学会などの理事を歴任し、現在は日本心理臨床学会の常任理事、西日本心理劇学会の理事長を務めるなど、学会活動にも積極的に携わっています。

九州大学では、成瀬悟策教授の門下として、大学院生時代から増井武士氏や田嶌誠一氏らと親交を深めました。九州大学総合臨床心理センター子ども発達相談部門の運営の中心を担い、動作法の指導的立場も務めています。

専門は臨床心理学であり、特に「情動」をキーワードとした研究に力を入れています。初期には、情動の認知や表出という観点から表情図分類行動を研究し、その手法は現在でも臨床心理学の研究法に関する書籍で紹介されています。近年では、情動の活性化という視点から、アクションメソッドに関する実践的研究を展開しており、動作法に加え、心理劇に関する論文を多数発表しています。

大学では障がい児心理学に関する講義や心理劇を担当し、大学院では心理劇に加え、障がい児の心理的援助、高齢者心理学に関するカンファレンスを担当するなど、幅広い分野で後進の育成にも尽力しています。

針塚氏の研究業績は、臨床心理学の発展に大きく貢献しており、その理論と実践は多くの臨床心理学者や心理療法士に影響を与えています。特に、情動を重視したアプローチは、現代の臨床心理学において重要な視点となっています。また、動作法や心理劇を通じた実践的な研究は、心理療法の現場において、クライエントの心理的な変化を促す有効な手段として活用されています。

関連情報として、中村学園大学のウェブサイトで、針塚氏の研究活動や講義内容に関する情報を確認することができます。

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