鈴商・スパッセ

スパッセ（Supasse）

スパッセは、日本の自動車メーカー鈴商が製造・販売していたスポーツカーであり、2004年から市場に登場しました。この車両の開発は、鈴商の社長、鈴木敏夫の「町中でスポーツカーを走らせたい」という情熱から始まりました。スパッセは、公道での走行だけでなく、サーキットでの走行性能も重視して設計されています。

開発の背景

鈴商は2004年に国土交通省から正式に自動車メーカーとしての認可を受け、その年にスパッセの販売を開始しました。新しい車両の開発には、CAD（コンピュータ支援設計）を活用してゼロから設計され、使用する部品のほとんどを国内で調達しています。更に一部の部品は自社で開発されており、特にスパッセ専用のサスペンションは開発に4年もの歳月を要したと言われています。

デザインと構造

スパッセのスタイリングは、スーパーセブンに影響を受けたフルオープン2シーターのスポーツカーです。このモデルは車体の安全性と剛性を高めるために、前後8点式ロールバーとトラス鋼管を採用しています。また、ボディには劣化しにくい素材として、ステンレス、アルミ、FRPが主に使用されており、耐久性を考慮した設計がなされています。

エンジンとパフォーマンス

スパッセに搭載されているエンジンは、日産・シルビアに用いられているSR20DE型エンジンで、排気量は2.0リットルの直列4気筒DOHCです。最高出力は118 kW（約160 ps）で、最大トルクは188 N・m（約19.2 kg・m）となっています。このエンジンには5速マニュアルトランスミッション（MT）が組み合わされており、シルビアと共通の部品が使用されています。特に、スパッセの設計においては、最低地上高を確保するためにエンジンのオイルパンが特別に設計されています。

バリエーションとオプション

スパッセは基本グレードと上級モデル「C」の2つのバリエーションが用意されています。オプションでは220 psエンジンや6速MTの搭載が可能であり、フォーミュラカー用のメーター及びデータロガーシステムの装備も選択できます。

現在の状況

残念ながら、鈴商は2011年7月から営業を休止しており、スパッセの生産は現在行われていません。このため、新たにスパッセを手に入れることは困難な状況となっています。スパッセはそのユニークな特徴や高性能により、特に自動車愛好家の間で注目されたモデルでした。今後の復活が期待される車両の一つです。

さらなる情報

スパッセについての詳細は、鈴商の公式サイトや過去のアーカイブを参照することができます。また、鈴商の他の製品や歴史についての情報も探求する価値があります。

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