鈴木ともこ

鈴木ともこ（すずき ともこ、1977年11月1日生）は、日本のエッセイスト、漫画家です。東京都に生まれました。

幼少期には、小学4年生から中学2年生までの約5年間をイギリスのロンドンで過ごしました。家庭の事情によるこの海外での生活は、後の彼女の視点や経験に影響を与えています。帰国後、東京都立国際高等学校を経て日本大学藝術学部を卒業し、表現者としての基礎を築きました。

大学卒業後、出版社のポプラ社に入社し、単行本の編集者としてキャリアをスタートさせました。編集者として培った構成力や企画力は、自身の執筆活動へと繋がっていきます。ポプラ社を退職後、フリーランスとして本格的に執筆活動を開始しました。

彼女の活動の大きな特徴は、自身の経験を基にしたコミックエッセイです。特に、登山をテーマにした作品で多くの読者に知られています。夫や「山ガール」の友人たちと共に日本各地の山に登り、その山行の様子や感じたことを、ユーモアを交えながら漫画と文章で綴るスタイルが人気を集めました。代表作である「山登りはじめました」シリーズは、登山初心者である自身の視点から描かれ、多くの人々に登山の楽しさや魅力を伝えるきっかけとなりました。

執筆活動の傍ら、山岳ジャーナリストとしても活動しており、テレビ番組を中心としたメディアにも出演しています。NHK BS1の「地球アゴラ」や、信越放送の「ずくだせテレビ」ではコメンテーターとして、NHK BS4Kの「にっぽん百名山 スペシャル」などにも登場し、山に関する知識や経験を発信しています。

私生活では、身長182cmの夫と結婚しており、ご自身の身長148cmとの差はしばしば話題になります。2010年には息子を出産し、家族との日常も作品の題材となることがあります。2011年6月には、長野県松本市へ移住しました。自然豊かな環境に移り住んだことは、その後の創作活動にも影響を与えていることでしょう。

これまでに登った山は国内外に及びます。高尾山、木曽駒ヶ岳、立山、至仏山（尾瀬）、鎌倉アルプス、富士山、塔ノ岳、草津白根山、燕岳、大天井岳、常念岳、天狗岳、屋久島の宮之浦岳・縄文杉、北アルプスの槍ヶ岳など、日本の名峰を中心に数多くの山を経験しています。また、ハワイ島のマウナ・ケアやマウナ・ロアといった海外の山にも挑戦しています。これらの多様な登山経験が、作品のリアリティと深みを支えています。

著書は多数あり、前述の「山登りはじめました」シリーズの他、「強気な小心者ちゃん」シリーズ、「Smile days」、「だれかとどこかへ ―東京お散歩案内-」、「ふつうの会社とパンチパーマ」、「あした元気になあれ」など、日常や心の機微を描いたエッセイも発表しています。また、他著書のイラストを担当したり、ポプラ社時代の編集者として、かこさとし氏やいしいしんじ氏といった著名な作家の作品を手がけた経験もあり、出版に関する幅広い知識と経験を持っています。

現在も、長野県松本市を拠点に、執筆、メディア出演、講演など多方面で活動を続けています。山や自然をテーマにした作品を通じて、多くの人々に共感や新たな興味を与え続けています。公式サイトやInstagramでの情報発信も積極的に行っています。

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